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タイトル :フックセットの極意その2
配信日時 :2021/05/20(木) 06:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、専制する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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大井です。


前回の続きです。



ニンフィングにおいて、

誰もが分からないような微細な当たりをどう取っていくか?

この課題はかなり大きい問題です。



ユーロニンフは、システム上、

繊細な当たりをできるだけ逃さないような釣り方になっています。

45度の理論です。(ユーロニンフというよりは私の理論ですが)



フライフィッシングの中において、ユーロニンフは、

「当たりの感度」は、群を抜いているでしょう。



だから、

今まで釣れなかった魚が釣れるようになるし、

数も釣れ、大物も釣れだすのです。



逆を言えば、

マーカーやウエットでは、

当たりを逃していることがユーロニンフに比べ多い訳です。



じゃあ、

ユーロニンフのシステムで、

いつでもどこでもバシバシと通用するかと言えば、

そんなことはありません。



現実は、甘くない。



もちろん、

フライが合っていなければ、フックセットなんて当然しません。

魚はシカトです、完全無視です。

「アホか?」

と、魚は思っているはずです。(笑)



フライが合っていても、

魚がすれていたり、警戒心を持っているときは、

フライを突いたり、咥えてすぐ吐き出したりと、

非常にナイーブな反応を見せます。



では、どうすれば、

そんなセレクティブな魚をフックセットできるのか?



結論から言えば、私の考えでは、

「スピード」

です。


スピード。


電光石火の合わせ。


しかし、

大合わせをしてはいけない。


電光石火のスピードで、可能な限り小さく。


ポイントは、

合わせが空振っても、そのまま流すこと。

ここが、ポイント。



ワントレースワンフッキングではなく、

ワントレース3フッキングぐらいの勢いで当たりを感知していくのです。

そういう動作をするということですね。



察知能力と瞬発力。

躊躇わずに、フックセットを入れていく。



しかしながら、

文章でこの感覚、実際の動作を伝えるのは難しいです。


スクールでは、フックセットの動作やタイミングやスピードを

私と共に実践していきますが、

それでも、この感覚やスピード感を習得するのは難しいかも知れません。



例えるなら、

ボクサーが、同じようにカウンターを打ったとしても、

一方は当たり一方は外れる。

勝敗が分かれる。

この紙一重の差。



分かりづらいかも知れませんが、

フッキングも突き詰めればそういうことです。

紙一重なんです、何事も。



ここまでの話を聞いて、

かなり難しいイメージを持つかも知れませんが、


活性がいい時、最盛期の釣りなら、

45度理論で流していけば、ガツガツ当たりが来ますので、

初心者の方でも爆釣できるというのは嘘ではありません。


システムとして、釣れる要素が高いのです。




ただし、

DVD教材購入者のニンフィングメンバーや、

フライの上級者の方々は、


「誰もが見逃す当たりをどう取るか?」


を、一つの課題として、

チャレンジしてみてください。



どうすれば、

でない当たりを察知できるのか?



どうすれば、

ばれないフッキングができるのか?



こういう挑戦の中にこそ、

最高のフロー状態に入れる環境があるのです。



良き釣りを。

Tight Line!




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Ps、

話は変わりますけど、

バーブ付きのフックで釣りをしたら、

適当なフックセットでもバレずにランディング出来ますよね。

マイクロバーブだったとしても。



フェアーじゃないですし、

そういうのは、詰まらないと思うんですよ。


フックセットの技術、

ランディングの技術、


こういう領域を磨いていくことこそ、

フライフィッシングの悦楽であり、フローであると私は考えます。



じゃあ、

フライを2個使うのはフェアーなのかい?

と言われれば確かにそういう考え方もできるでしょう。



しかし、

いたずらに魚を傷つけるバーブよりは、

よほどいいんじゃないかと思う次第です。



この辺の話は、

本当は、もっと深く考察していきたいのですが、

相当長くなるので、また次の機会にでも。









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