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タイトル :ダイナミックレンジを広げろ!その2
配信日時 :2021/05/05(水) 06:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、専制する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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大井です。


今号は、ダイナミックレンジについて、

その2です。



同じようなキャストで、同じような流し方で、

同じような毛ばりで釣りをしても、

差は出ます。



どこにその差があるのか?

この差が分かるか分からないかが、分かれ目です。



なのですが、

ほとんどの釣り人は、自分の釣りをすることで精一杯。



どこに差があるかなんて、

そんなことはまず考えない。



観察もしなければ、分析もしない。

面倒臭いしと。



つまりは、考え方に、

ダイナミックさが足りないんですよね。


「考えることをしない」

と言う考え方。


ややこしいですが。




一方、

上手くなっていく人は、

言わずもがなで、観察し分析していく訳です。



メシを食うのと同じレベルで。

うんこするのと同じレベルで。


当たり前に、試行錯誤を繰り返します。


それが、楽しいから。


こういう時に、フロー状態が訪れるのです。




特に、キャスティング。

フライフィッシングの他とは違う最大の面白さは、


「キャスティング」


です。


なかなか上手くいかない。

だから面白い。


簡単に投げられるようなら、それこそツマラナイ。

全くもって、ツ・マ・ラ・ナ・イ。




ダイナミックレンジを広げないと、

フローにも入れない。


フローは、

挑戦の中でしか体感できない。



シングルハンドスペイだって、

色んな投げ方、考え方があります。

タッチ&ゴーにサスティンド。



ニンフィングキャストもそう。


ユーロニンフのキャストなんて、

一見簡単そうですが、奥は深いのです。


ピッチングで、

釣れなかった魚が釣れたりしますので。


バウンディングキャストで、

ドライフライより軽快に釣りができたりしますので。



観察とは、差異を見つけることです。

それは、小さな小さな差異であることがほとんどです。

それを、見つけるんです。



虫のハッチにしろ、釣り人にしろ。

河川環境にしろ、漁業にしろ。



で、

自分なりに戦略を考え戦術を練り、

次の釣行に挑む。


ここに楽しさがある訳ですよね。



独り言のようなメールになっちゃいましたが、

こういうことをしていかないと、


「最後の勝利者は釣り人なり」


にはならないと思います。



単なる、独りよがり、釣り人よがりな

戯言で終わっちゃいます。




良き、釣りを。


Tight Line!






----前回記事-----


大井です。


スクールもひと段落して、

イマージングメソッドの最終段階の詰めに入っています。

やっぱりこの釣り方、考え方は、今までになく面白いですね。

(英訳して海外でも売ろうかな・・。)




ところで、

今号はスクールのアフターフォロー的な内容を少し話してみます。



多くの釣り人を見ていると、

どうしても釣りがこじんまりしているんですね。


まあ、ユーロニンフを初めてトライするような人は、

恐る恐る釣ってしまうのも分からなくはないですけど。



釣りは、

ジャンル問わず大胆さと繊細さの振り幅は広いほどいいです。

つまり、ダイナミックレンジの幅が広い方がいい。



ど~んとダイナミックに。

分からぬほど繊細に。


これが、ある意味釣りの極意です。




しかし、

大胆さと繊細さの振り幅が狭いと、

何ともこじんまりした釣りになってしまうんです。


可もなく不可もなく。

ぼんやりと鋭さもなく。



キャストにしろ、

流し方にしろ、

ポジショニングにしろ。



ダイナミックレンジが狭いと、

その分、ワンパターンの釣りになってしまいます。



動きは小さく、おっかなびっくり。

フックセットも鋭さはなく向こう合わせ。



自分の釣りに限界を感じている人は、

ダイナミックレンジを大きく深く広げることを意識してみてください。




ダイナミックレンジとは、

そうですね、例えば音楽なんかは分かりやすいですね。

特にクラシック。


蚊が泣くような音から、ホールが地鳴りするような音まで、

凄まじく広いレンジで演奏しますよね。

そういうことです。




釣りも、

そういうレンジでやることを意識すると、

もっと大胆に攻められます。



こじんまりしないこと。

これです。




スクール常連のFさんは、

いいサイズをフックセットしてバラした時、


「ぐあ~~!!」

「くそ~~!!」


と雄叫びをあげて悔しがっていましたが、

このくらいダイナミックに悔しがるのは、いいですね。


見ていて気持ちいい。


感情の起伏、緩急の振り幅、

こういうのは、少ないよりは多い方がいい。




しかしまた、逆に、

微動だにせず川に立ち続ける所作は、

それはそれで達人のオーラを醸し出します。



いわゆる、木化け石化けしている状態。


これも、ダイナミックレンジが広いから出来る訳です。



ず~っと木化けしているのは、頂けません。

死んじゃったんじゃないかと勘違いしますから。笑



要するに、何が言いたいのかと言うと、


「ダイナミックに、

変化を付け動き、」


「ダイナミックに、

変化せずとどまれ、」


と言う事です。



一歩も動かずとどまることが出来るのも、

ダイナミックレンジが分かっているから出来るんです。


大胆さと繊細さ。

緩急。



非常に物凄~~く大事です。



失敗したって構わないし、

人に笑われたって構わない。



そんなクソのようなことを気にするより、

もっとダイナミックに釣りをするべきですね。



川でひっくり返ったっていいし、

流されたっていい。(死なない程度に)



もっと立ち込め。

もっと近づけ。



もっとダイナミックに。

己を信じて。





Tight Line!










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