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タイトル :シンプルなロッド、BILZY
配信日時 :2018/12/24(月) 06:30

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、宣誓する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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大井しょうぶです。





BILZY zoneが、


「ごちゃごちゃした感じがしてどう使えばいいか分からない」


という方へ。


BILZY zone
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?bilzyzone



これは、簡単な話しです。


9フィートで使ってください。


ドライやニンフ、ウエット、

何でもOKです。


他は、無いものとして。


これだけで、非常に心地良くいいループを作りながら快適に釣りができます。

長くしたりウエイトを付けたりは必要ありません。


何なら、エクステンションブランクは捨ててしまってもいいです。

無いものとして考えてください。


捨ててしまって結構です。


この9フィートでのロッドアクションや釣り味が一押しですから。


・・・。


でもまあ、捨ててしまうのはやっぱり勿体ないので(笑)

物置きにでも仕舞ってください。




その上で、

その上でですよ、


もう少し長ければもっといいドリフトが出来るのに・・。

とか、


リーチキャスト一発で、ナチュラルドリフトさせたい。

そうすれば、あの対岸のライズは取れるはずだ、


と感じることも必ずあるはずなんです。


釣りをしていれば。



そんな時、


「そうだ、

このロッドにはエクステンションブランクがあったんだ、

長くしてやってみるか」


と思い出してやってみてください。


ということなんですね。



シンプルに考えてください。



まず、


基本は9フィート。

9フィートでの心地いいキャスティングの感覚やしなやかな粘り、強さを感じてください。

しなやかな粘り。

これがあります。


ここに価値があるのです。




既に購入してくれた人達からも、


「いい感じで曲がりますね!」


「いい粘りがありますよね!」


との感想を貰っています。



ほんと、この感覚というのは微妙であり絶妙であるので、

文字で伝えることは非常に難しいですが。





次に、バランサーですが、

これもまず、無いものとしてロッドを使ってください。

9フィートで。


一個も付けずに、

メタルフィッティング(金具)だけを付けてセッティングしてください。


それで、

9.6フィート~10フィートと長くして釣りをすればいいのです。

基本的にバランサーは必要ありません。


捨ててしまって結構です。


いや、捨てるのは勿体ないので(笑)

机の引き出しの中にでも仕舞っておいてください。



10.6フィートの長さでバランサーなしで釣りをしてください。

もちろん、これで釣りは出来ます。


ニンフィングを。


それで、


でも、「ちょっと先が重い感じがする」とか、

「フルストレッチで釣ると若干疲れるかな」とか


思ったのなら、


バランサーを1個、2個と付けてみて、

ロッドのウエイトバランスを取ってみてください、


ということなんです。




もう一度言いますが、


基本は9フィートのロッドです。

これが、基本です。



エクステンションは、

その上で、という話です。


シンプルです。



その上で、

一粒で四度おいしい飴玉のようなものです。

一石四鳥なロッドなのです。



しかし、中途半端ではない。



BILZY zone
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?bilzyzone






■購入してくれた方々へ


※3つのバランサーはどこへいったか分からなくなることもあるので、

100円ショップで売っている、

ストレージバッグ(透明の小さいチャック付きのビニール袋)に入れておくといいですね。

それをベストのポケットに収納しておきます。


エクステンションブランクは、

ベストのバックポケットに入れておいて釣りをしてください。

通常のベストなら、すんなり入りますので。






ということで、今号はこの辺で。


Tight Line!









----過去記事----






さて、

今号は、運動感覚における残効効果についてです。



BILZY zoneは、

モーションアフターエフェクトトレーニングができるロッドです。

これ、かなりキャスティングの練習効果が高いです。



モーションアフターエフェクトとは、


「筋運動感覚残効」


とも呼ばれています。



運動=モーション

残効=アフターエフェクト




例えば、具体として説明すると、


20キロの重いダンベルで30回筋トレをした後、

5キロのダンベルを持った時、

驚くほど軽く感じられるんですが、この感覚、何となく分かりますよね。


筋肉が、

20キロの重さを覚えていて、その直後に軽い5キロを持つわけですから、

いつもより、軽く感じられるのです。



アスリートが世界記録出すじゃないですか。

その裏に、モーションアフターエフェクトの存在があるんです。




高速を、160キロでぶっ飛ばすじゃないですか。(やってはいけませんが・・)

・・・やっぱり、100キロにしておきます。


その後、下へ降りて一般道を走ると、

ものすご~く遅く感じますよね。


これも、

一種のモーションアフターエフェクト効果です。




この感覚のズレ、専門的な用語でいうと、


「知覚のズレ」


を利用して、キャスティングトレーニングをすると、

その効果は大変大きなものになるということです。




それで、

フライキャスティングなんですが、

BILZYのように一本のロッドでこの効果を実感できることで、

長さが違うだけで、ベンディングカーブの違いや、振り心地、

ループが作られていく際の僅かな軌跡の違い、

などが、複合的に分かるということが大きな利点ですね。


9フィートの時のキャスティング感覚と、

10.6フィートの時のキャスティングの感覚は似て非なり、


なのです。




具体的な練習方法としては、


まず、10.6フィートにします。

この時、フライラインは1フィートブランクのストリッピングガイドには通さないで、

セッティングします。

その方が、1フィートブランクを抜くだけですぐに9フィートに出来ますから。


そして、

10.6フィートで最低でも往復20回以上、フォルスキャスト練習をしてみてください。


まず、ホールは行わないで片手だけで。

次に、ホールを加えながら徐々にラインを伸ばしていって。


出来るだけ完璧なループになるように、

その時の最大限の能力を持ってやってください。


コンプリートに。



いいループが出来ましたか?


OK。



そしたら、

今度は9フィートに短くします。

ロッドを持ってください。


「あれ?軽い・・」


この時、すでに運動感覚残効を得ているんですね。


この状態で、ピックアップ&レイダウンから始めてください。

丁寧に、力を抜いて完璧なループが作れるように。



今までより、少ない力で思い通りにキャストできる感覚になりませんか?



「う~ん、確かに軽快にラインコントロール出来ている感じだ」


「上手くなった気がする」




そうなんです。


これが、

モーションアフターエフェクト効果です。

素晴らしいでしょ。




でも、一つ気を付けてください。

しばらくすると、また元に戻ります。

エフェクト効果が無くなってきます。



「え、元に戻っちゃうの?」


と、あなたは思うかも知れません。



でも、安心してください。



これを回避する方法があります。

それは、この練習を何度も繰り返すことです。


キャスティング練習の度に、

モーションアフターエフェクトをやってみてください。



何度も繰り返すことで、

いつの間にか、キャスティング能力全体がレベルアップしていますから。

普通の練習より格段にその効果は高いです。


私が、身を持って実感していますので。





以下、参考に載せておきます。



---参考----

筑波大学 陸上競技研究室 広瀬さんの見解



用具の重量を増大させたトレーニングは

「知覚」にアプローチする側面があるように感じ取れます.

ここでもう少し踏み込んで見ていきましょう.

ヴァイツゼッカー(1975)はその著「ゲシュタルトクライス」において,

「知覚」と「運動」は一元論的に理解されるものであることを示しました.


そして,認知心理学の分野においても,

「知覚」と「運動」は別々に存在するのではなく,

極めて複雑に相互に作用しあっているものとして認識されています(乾,1995).


これらを踏まえると,重い用具によるトレーニングは,

用具への知覚的な認知を変える(重い→軽い)トレーニング法であり,

「知覚」と「運動」の相互作用によって,

運動にポジティブな影響(投げにくい→投げやすい)を及ぼすのではないでしょうか.

このように,重いと感じていた用具が軽く,投げやすく感じることを、

兄井ほか(2013)は

「当該状況を“運動遂行”にとって“有利”だと知覚すること」と表現しています.


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言い回しが難しいですが、

この運動効果が有利なことは間違いない、ということです。




モーションアフターエフェクトトレーニングができるロッド

「BILZY zone #4/5」
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?bilzyzone

実践にも強い。





Tight Line!









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