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タイトル :キャスティングとモーションアフターエフェクト
配信日時 :2018/12/04(火) 06:30

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、宣誓する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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【モーションアフターエフェクトとは?】



大井しょうぶです。



前回のメールは、みんなあまりピンときていないようで・・(笑)

まあ、いいんですけど、


知的2極化がガンガン進んでいるということは、覚えておいてください。

極々まじめな話しですので。


釣り人は、どうなのか?

ということなんですよ。





さて、

今号は、運動感覚における残効効果についてです。



BILZY zoneは、

モーションアフターエフェクトトレーニングができるロッドです。

これ、かなりキャスティングの練習効果が高いです。



モーションアフターエフェクトとは、


「筋運動感覚残効」


とも呼ばれています。



運動=モーション

残効=アフターエフェクト




例えば、具体として説明すると、


20キロの重いダンベルで30回筋トレをした後、

5キロのダンベルを持った時、

驚くほど軽く感じられるんですが、この感覚、何となく分かりますよね。


筋肉が、

20キロの重さを覚えていて、その直後に軽い5キロを持つわけですから、

いつもより、軽く感じられるのです。



アスリートが世界記録出すじゃないですか。

その裏に、モーションアフターエフェクトの存在があるんです。




高速を、160キロでぶっ飛ばすじゃないですか。(やってはいけませんが・・)

・・・やっぱり、100キロにしておきます。


その後、下へ降りて一般道を走ると、

ものすご~く遅く感じますよね。


これも、

一種のモーションアフターエフェクト効果です。




この感覚のズレ、専門的な用語でいうと、


「知覚のズレ」


を利用して、キャスティングトレーニングをすると、

その効果は大変大きなものになるということです。




それで、

フライキャスティングなんですが、

BILZYのように一本のロッドでこの効果を実感できることで、

長さが違うだけで、ベンディングカーブの違いや、振り心地、

ループが作られていく際の僅かな軌跡の違い、

などが、複合的に分かるということが大きな利点ですね。


9フィートの時のキャスティング感覚と、

10.6フィートの時のキャスティングの感覚は似て非なり、


なのです。




具体的な練習方法としては、


まず、10.6フィートにします。

この時、フライラインは1フィートブランクのストリッピングガイドには通さないで、

セッティングします。

その方が、1フィートブランクを抜くだけですぐに9フィートに出来ますから。


そして、

10.6フィートで最低でも往復20回以上、フォルスキャスト練習をしてみてください。


まず、ホールは行わないで片手だけで。

次に、ホールを加えながら徐々にラインを伸ばしていって。


出来るだけ完璧なループになるように、

その時の最大限の能力を持ってやってください。


コンプリートに。



いいループが出来ましたか?


OK。



そしたら、

今度は9フィートに短くします。

ロッドを持ってください。


「あれ?軽い・・」


この時、すでに運動感覚残効を得ているんですね。


この状態で、ピックアップ&レイダウンから始めてください。

丁寧に、力を抜いて完璧なループが作れるように。



今までより、少ない力で思い通りにキャストできる感覚になりませんか?



「う~ん、確かに軽快にラインコントロール出来ている感じだ」


「上手くなった気がする」




そうなんです。


これが、

モーションアフターエフェクト効果です。

素晴らしいでしょ。




でも、一つ気を付けてください。

しばらくすると、また元に戻ります。

エフェクト効果が無くなってきます。



「え、元に戻っちゃうの?」


と、あなたは思うかも知れません。



でも、安心してください。



これを回避する方法があります。

それは、この練習を何度も繰り返すことです。


キャスティング練習の度に、

モーションアフターエフェクトをやってみてください。



何度も繰り返すことで、

いつの間にか、キャスティング能力全体がレベルアップしていますから。

普通の練習より格段にその効果は高いです。


私が、身を持って実感していますので。





以下、参考に載せておきます。



---参考----

筑波大学 陸上競技研究室 広瀬さんの見解



用具の重量を増大させたトレーニングは

「知覚」にアプローチする側面があるように感じ取れます.

ここでもう少し踏み込んで見ていきましょう.

ヴァイツゼッカー(1975)はその著「ゲシュタルトクライス」において,

「知覚」と「運動」は一元論的に理解されるものであることを示しました.


そして,認知心理学の分野においても,

「知覚」と「運動」は別々に存在するのではなく,

極めて複雑に相互に作用しあっているものとして認識されています(乾,1995).


これらを踏まえると,重い用具によるトレーニングは,

用具への知覚的な認知を変える(重い→軽い)トレーニング法であり,

「知覚」と「運動」の相互作用によって,

運動にポジティブな影響(投げにくい→投げやすい)を及ぼすのではないでしょうか.

このように,重いと感じていた用具が軽く,投げやすく感じることを、

兄井ほか(2013)は

「当該状況を“運動遂行”にとって“有利”だと知覚すること」と表現しています.


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言い回しが難しいですが、

この運動効果が有利なことは間違いない、ということです。




モーションアフターエフェクトトレーニングができるロッド

「BILZY zone #4/5」
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?bilzyzone

実践にも強い。





ということで、今号はこの辺で。



Tight Line!









---過去記事----




【ゾーンの威力 その2】




大井しょうぶです。



ゾーンという概念は、本当にすごい。




営業マンがお客さんにクロージングする時、


新しいプロジェクトをプレゼンテーションする時、


人前で、何かを発表する時、


職人が何かを作り上げる時、


副業を始める時、


起業する時、


店で接客する時、


農作業をする時、


ドライバーが日本全国を走り回る時、


商品開発をするとき、


人事をする時、


老後を送る時、




ゾーンを意識すると、


それまでより何かが変わってきます。

何が変わるって・・・全てが変わります。



その変化は、

劇的に変わるものではありません。

そんな表面的な変化では、またすぐにリバウンドします。



ダイエットで一時的に痩せても、

ほとんどの人は、リバウンドして元に戻ります。

ひどい時は、余計に太り、しなければよかったなどという悲惨な状態になります。

不健康になったりで。



そんな、インスタントでお気軽な変化ではないのです、ゾーンという概念は。

じわじわと、それまでの思考や行動、ものの見方が根底から変化していきます。



簡単な話し、

学歴の差は、集中力(ゾーン)の差とも言えます。

就職面接のここ一番でもそうです。

本番に強い人とそうでない人。


自分の能力を最大限、いや、それ以上に出し切る人と、

真逆に、失敗する人がいます。



そういう私も、

さんざん失敗してきた口ですので、よく分かります。

(でも、失敗こそ宝とも言えますけどね)




失敗した時の状態。


そこには、共通点があるのです。


何だか分かりますか?



それでは、

今回はこの辺で。




という訳にはいきませんので、(笑)

私の答えの一つを言うと、




それは、散漫。



「散漫」



です。



何に向かっているのかが分からない。

どこへ行きたいのかが分からない。

あっちの情報も正しそうだし、こっちも。


みんな立派に見えて、素晴らしい。


そこいくと、俺は・・。


こんな状態にまでなります。


意識が散漫になると。




それで、

みんなが行く方向へ付いていこう。

右向けば右で。


それが、安心。(←実は一番の不安材料)




釣りもそうです。


釣れている場所に群がる。

あっちが釣れてそうならあっちへ。

こっちが釣れるならこっちへ。



散漫だから、視野が狭くなる。


自分で判断出来なくなり、

あっちへふらふら、こっちへふらふら。



集中どころじゃない。

置いていかれないように振る舞うのが精いっぱい。



これ、


全部、

集中が切れているからです。


ゾーンに程遠い状態。




人間、


最後は自分で判断し決断しなければならないのです。

それをしないから、ストレスが溜まる。


そして、

釣りに行き、憂さ晴らしをする。


こういう負のスパイラルは断ち切らなければいけない。




集中するのです。


「どうしたいのか?」


に。



ゾーンに入ろうとする意識を持ち続けるのです。



これからの時代、

自分が何者なのかが分かっている人間は強いです。


ぶれないから。

自分で何かを生み出せる人間はしぶとく強いです。



でも、

そうでない人は、

AIや、外国人労働者にとってかわる可能性が高くなります。



これは、時代の流れ。

逆らうことはできない。


大企業だって、おちおちしてられない。全くもって。


我々の子や孫には、

ダイレクトにその現実が突き付けられます。

あなたは良くてもね。


子や孫に、サバイバルで勝ち抜く術を教えなくてはいけない。

じゃないと、簡単に振り落とされます。

そこに、お情けなど存在しません、残念ながら。



年功序列なんて言う言葉は、もはや死語ですが、

実は、

未だにそういう観念で世の中を見ている人も多い。

そこを、判断基準にしている。

身体に染みついてしまっている。




そうじゃない、

ということに気付き、


自分がどうしたいのか?

に、集中するのです。





これ、

自分に向けたメールでもあるのです。


過去、散漫な意識のまま散漫な人生を歩んでいました。

その日を消化するだけ。



でも、

フライフィッシングで救われ、

どうしたいか?

自問自答を続け、


今は、こうしてメールを書いている訳です。




BILZY zoneは、

釣り人の眠れる才能を開花させる為の1つの方法論として、名付けました。


ブランクを見れば、「zone」と書いてある。


思い出すのです。


「集中せよ、フォーカスせよ」


ということを。



釣りも上手くなりますよ。


フォーカスする訳ですから。


ゾーンに入っていく訳ですから。




そこに、

本当の楽しさが待っているんです。

釣るという行為を越えた奥深い広がりを伴って。


「勝てるであろう」という予感を伴って。





BILZY zone #4/5
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?bilzyzone









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