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タイトル :ニンフィングVSウエットフライその2
配信日時 :2018/10/03(水) 06:30

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、宣誓する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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【ニンフィングVSウエットフライその2】



大井しょうぶです。



前回の続きです。




■ニンフとウェットは別次元なのか?




ウェツトって、


水生昆虫を模したものと、

稚魚を模したものに分けられると思います。


ただ、その境界線はあいまいですね。


1つのウェットフライのサイズを大きくすれば稚魚。

小さくすれば、水生昆虫。


こんな感じで分けられるとは思います。


ウェットフライは、


ウイングがその大きな特徴です。

全てと言ってもいい。



シルエットは一つ。


あの形です。


他にはない。




ニンフは、色々です。



でも、

稚魚を模したものは、基本的にはありません。


その全ては、水生昆虫です。




でも、


ウーリーバガーとか、

マドラー系とか、


をアンカーで流すことも多いです。


このシステムの場合、でかいのがきます。




マドラーやバガーは、


ニンフではなくストリーマーに分類されますよね。


だから、


ニンフィングと言っても、


どこからどこまでがそうなのか?




曖昧模糊であり、線引きはなかなか難しいのです。








■流す層



結局、


ざくっと大きな違いを上げれば、


ウイングがあるかないかの違いが、もっとも大きい相違点ではあると思います。


前回のメールでも言いましたが。



他に何があるのか?


というと、


フライの重さの違いです。


もしくは、リーダーシステムの重さの違いと言ってもいいかも知れません。




ウエットは、


フックとマテリアルの重さで、沈めていきます。


もちろん、

フライラインやリーダーの巧みな操作によって、沈めることもします。



一方、


ニンフは、

ビーズヘッドを使って重くしたり、

レッドワイヤーをフライに仕込んだり、


はたまた、

ガン玉をリーダーに噛まして、

リーダーシステム自体を重くしたり、


と、


色々な手段を使って重くします。



そうしないと、沈まないからです。



ウエットは、

ガン玉を付けたり、

鉛をフライに仕込んだり、

ビーズヘッドを付けたりはしませんよね。


何故なのか?


そのスタイルだから?


伝統?


カッコ良さ?


暗黙の了解?


スイングの邪魔になる?





色々あると思いますが、


釣るということだけを考えれば、


沈める方が釣れる場合は、

何かしらの手段で重くした方がいいに決まっています。


ライン操作だけでは、やはり限界があります。



釣れていた魚も逃がしている可能性は高いのです。


本人が気付いていないだけで。



だってですよ、


結局、フックを太軸にしたりして、

重くしようとはするんですからね、ウエットも。



大きめの太軸フックというのを突き詰めて考えれば、


ウエイテッドフック(重いフック)


ということで、


やはり、本音は沈めたい・・、のです。




シンキングラインを使うことで、

沈めたりもしますが、


ラインで沈めるのと、

フライ自体で沈めるのとでは、


流れ方、トレースに違いが出てきます。



特に、

ピンポイントで狙いたい場合、その違いは大きいのです。


でも、

スイングを第一に考えた場合、シンキングの方が有利です。



この辺は、


ニンフ、ウエット、


それぞれに一長一短がありますね。






ということは、


やり方としては、色々考えられる訳です。


制約を外してしまえば。



伝統という呪縛から解き放たれれば。








■捕食トリガー



マッチザハッチは除いて、


魚が捕食行動を起こす要因は何なのでしょうか?



虫っぽさ。


魅惑的。


美味しそうである。


栄養が豊富そうである。


躍動している。


生命感。


エネルギーが高い。


複雑な色彩。


魔力的。


惹きつけられる何か。


フェイク機能。






こういうのって、


例えば、人が絵画に大きな刺激を貰い

アートとして高い評価をすることと同じで、


魚にとって、


「食わずにはいられない何か」


がある毛鉤は、


結局、釣れる訳です。





ある日の出来事です。



都会の、

人が溢れて視点も定まらないような雑踏の中で、


通りの反対側に張ってあるポスターが何か気になり、


ある種、くぎ付けになり、


近くで見てみたい衝動にかられ、


信号待ちをして近づいてみると、



「ゴッホの展覧会の告知ポスター」



だったことがあります。



ゴッホが書いた浮世絵を使ったポスターでした。






煩雑とした、


猥雑とした、


無数の物や看板や色や人や地面や空が視界に入っているにも関わらず、


そのポスターに心奪われた訳です。




他にも、似たような経験が何度かあります。






何が、そう気になるのか?


何が、心のひだに触れたのか?



色彩なのか?


形なのか?


もっと他の何かなのか?




こういう経験をすると、


魚も同じような気になるんだろうな?


という感覚を憶え、


魚が釣れてしまう、その瞬間の、


魚の気持ちも理解できるのです。









ということで、


とりとめもなく(笑)今号はこの辺で。




Tight Line!










【スクール情報】


・ヨーロピアンニンフィング冬季スクール

http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?enmastershool


最近の冬季釣り場は、サイズも50オーバーを超えるニジマスを
放流しているところもありエキサイティングな釣りが楽しめます。

しかし、そんな大物を誰もがバシバシ釣れるのかと言えば、
そうではありません。


冬季釣り場で周りを見渡すと、
みんな四苦八苦しながら一日でやっと2~3匹という場面を
本当に数多く見てきました。

しかもあまり大きくはありません。
意気消沈して帰り支度をしている姿がありました。
中には「釣れなかったのかな・・?」と感じてしまう釣り人もいました。


そんな時、ユーロニンフィングを知っていれば
もっともっと釣果を得られるのに・・・、と、いつも内心思っていました。


どうぞ、一歩踏み出して私のレッスンを受けてみてください。

今までが嘘のような会心の釣果を得られる突破口に必ずなれると思います。







・フライキャスティングスクール
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?castingschool


実は人は、自分のキャスティングフォームの癖や
上手く投げられない原因をよく分かっていません。

と言いますか、「分かれない」のです。

それは、上級キャスターでも同じです。
一人で、どんなに客観的に自分のキャスティングを修正しようとしても、
気付かないエラーが存在します。


・ちょっとした角度
・ちょっとしたスピードの付け方
・ちょっとしたスタンスの取り方


小さなテクニックや気付きを重ねることによって、
大きな違いが生まれ、

あなたのキャスティングは飛躍的に上達します。










■編集後記



欠品していた商品が、

少しずつ入ってきたので、ショップにアップしています。

大変にお待たせしています。^^;




・マイクロリング
http://www.flyfishing-japan.com/shop/fwd3/microrings

1.6mmという小さなリングにドロッパーラインを付けることで、
システムを維持したまま、何度もフライ交換が素早くできます。




・ヘヤーズイヤープラスダビングブラシ
http://www.flyfishing-japan.com/shop/fwd3/haresear

ヘヤーズイヤーがワイヤーでダビングループされているものです。
この毛羽立ちが水中でゆらぐ姿は、魚にとってはなんとも魔力的でしょう。

ワイヤーで縒っているというのは、なかなかないと思いますよ。




・バイカラーストライクインジケーター
http://www.flyfishing-japan.com/shop/fwd3/Bicolorindicator

2色のカラーリングのインジケーターですので、視認性は抜群です。
スパイラルインジケーターとしても使えます。

バイカラーというのは、日本ではありそうでありません。




・ファールドバイカラーインジケーター
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?Furled%20Bicolor%20Indicator

2本のカラーナイロンラインを縒って作ったインジケーターです。
ショックアブソーバーの役割も兼ねられますね。






これからは、「Complete Angler」のオリジナル

各種マテリアルも制作していこうと思います。



デザイン等、考案中です。








私に何か聞いてみたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?contact


フライフィッシング私的大全(もっと遠く、もっと広く!)
「Complete Angler」
http://www.flyfishing-japan.com/shop






■伝えたいこと

本当は・・
私たちはもっともっと本来の自分の求めているライフスタイルを実現するべきなんです。
そのことが、生きる意味だとも思います。

少しだけ今までより半歩前へ踏み出すだけで、
それは実現へと向うのは分かっているのに、何となくやらないでいるだけです。

フライフィッシングをライフスタイルの中に取り入れましょう。
沢山の喜びと癒しと学びを、得ることができるでしょう。

あなたの人生を、自身の手で心地よく作り上げていくには、
フライフィッシングというスタイルはとても素晴らしい選択の一つであることは、間違いありません。

そのことを、伝えていきたいのです。
フライフィッシングのイデア(理想、哲学)を表現していきたいのです。





【フライフィッシング イデア】

「芸術であり、スポーツであり、哲学であり、ハンティングであり、祈りである」









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