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タイトル :ドライフライ爆釣の戦術「カディス編」
配信日時 :2017/04/19(水) 07:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、宣誓する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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ドライフライ爆釣の戦術「カディス編」


大井しょうぶです。


今号は、ドライフライ爆釣の戦術「カディス編」です。




■カディスは動き回る


カディスは、アクティブな虫です。
あっちこっち動き回ります。


ユスリカやメイフライも動くときは動きますが、
カディスほどではありません。


つまり、
動きを視野に入れた流し方やプレゼン方法を考えた方が、
釣果が上がりやすいと言えます。


もちろん、
動かないときは動きません。

というか、動けない場面もあるということだと思います。



でも、

アダルトになったら、
水面上でパタパタと羽を動すことも、少なくありません。


なので、

ナチュラルドリフトはもちろんですが、
フラッタリングやスケーティングなどのアクションを加えたほうが、
魚の反応は上がることがあります。


この状態を演出したのが、いわゆるフラッタリングカディスと呼ばれるアプローチです。



ただ、これも流れ次第て、

流速のある流れでは、流れの強さに負けてしまいまり動けません。


ですが、
比較的緩やかな流れでは、ピョコピョコとダンスするように水面上を跳ねてたりします。



で、

動くということは羽をパタつかせるということですから、
その羽が、水面に捕らわれてしまうこともしばしばあります。


羽をべたっと水面に広げてしまい、
そのまま表面張力に負けて、流されるという、カディスとしては不本意な結末になってしまいます。


この状態が、スペントカディス。


スペントカディスは、結構侮れないカディスの形態です。
べたっと羽が水面に張り付いていますので、一見よく分からない。見えない。


でも、スペントのカディスに猛烈な勢いでライズする魚も多いです。





あとは、一番興奮もののヒゲナガのハッチ。

これは、ものすごく短時間の勝負ですが、(夕方日が落ちる寸前が多い)


このハッチに当たったときは、


「ガボン!ガッボ~ン!ブッシャ!」


と大型の魚もライズを繰り返しますので、

普段のライズフィッシングとは別次元の、エキサイティングな釣りが堪能できます。


フライは、サイズが合っていればウェットでもドライでも何でもOKなところがあります。



魚は、物凄く興奮状態ですので、
細かいディテールはほぼ気にしません。


もう、我を忘れて貪り食うといった光景が目の前に広がります。


ですから、
繊細さには欠けますね。


シビアなライズを狙うような面白さとは別物です。



※因みに、チェックニンフにはこのヒゲナガのラーバを模したフライの数々がありますが、
これは、ライズする前、水底でハッチの準備をしている様を演出したフライですから、

大物が釣れるんですね。


8番とか、6番、時には4番のヒゲナガラーバチェックニンフもあります。


大型の水生昆虫ですから栄養価はそれだけ高く、魚にとっては、


「これを食わずして何を食う」


という、状態ですから。






あれですね、実は私は、


カディスの釣りが一番好きかもしれません。


一見、蛾のようなみすぼらしささえ感じますが、
実は、一番やんちゃで面白い虫ではないかと思うところがあるからです。


メイフライは、美しく女性的なはかなさを感じますが、


カディスは、男性的で野性的な、雑草のような逞しさを感じます。


イメージとしては、何やっても中途半端な落ちこぼれの不良少年が、
一念発起して、世の中の不正に挑んでいく、というような。(←なんのこっちゃ 笑)



ですから、私などは、
アクションを加えてフラッタリングさせられるカディスのハッチはたいへん好きです。



メイフライVSカディス=ナチュラルドリフトVSフラッタリング



こんな感じでしょうか。






■ピューパ



あ、それとですね、


やっぱりピューパの水面直下の釣りも、
独特の面白さがあります。


この場合は、
魚がいそうなポイント目がけてフライを直撃することで、
やる気のある魚なら反射的に食いついてきますね。


着水と同時にアクションを加えたりして。


ナチュラルな受け身の流し方より、
攻めのアクションを加えて、こちらのコントロール下でフックセットさせるのは、
結構快感だったりします。ほんと。


してやったり、というところですね。へへ・・。








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■編集後記


なんと、

ユーロニンフィングで、鯉とバスを釣ってしまう人が出てきました。
しかも、一日で。同じ川で。


鯉は、70オーバー5匹!バラシ3匹~。

(すげ~)


これは、ちょっと新たな展開ですよね。


色々な要素が重なり合って釣れまくったのでしょうが、
こういうことがあるから、釣りは面白いんですよね~。


不確実な要素が満載です。何が起こるか分かりません。
だから、楽しいのです。


始める人は始めています。
そして、新たなフライフィッシングの世界観を手に入れています。




Tight Line!







私に何か聞いてみたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。
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■伝えたいこと

本当は・・
私たちはもっともっと本来の自分の求めているライフスタイルを実現するべきなんです。
そのことが、生きる意味だとも思います。

少しだけ今までより半歩前へ踏み出すだけで、
それは実現へと向うのは分かっているのに、何となくやらないでいるだけです。

フライフィッシングをライフスタイルの中に取り入れましょう。
沢山の喜びと癒しと学びを、得ることができるでしょう。

あなたの人生を、自身の手で心地よく作り上げていくには、
フライフィッシングというスタイルはとても素晴らしい選択の一つであることは、間違いありません。

そのことを、伝えていきたいのです。
フライフィッシングのイデア(理想、哲学)を表現していきたいのです。




そして私は、釣りを釣りで終わらせたくありません。

これからの時代は、

「釣りを釣りで終わらせない」

思考能力が必要だと思っています。

何故なら、史上最高の激動の時代(カオスの時代)に我々は生きているからです。


資本主義は限界値を超えている
AI(人工知能の台頭)
情報の氾濫につぐ氾濫
近隣国の不穏な動向


釣りをする為にロッドはありますが、
世界観を押し広げる為の大切なツールでもあるのです。


視野の広さ、洞察力、直観力、主体的に考え抜く力。
これらを、釣りという楽しい遊びを通して身に付けていくべきです。
でないと、もったいなさすぎます。

だから、時には釣りと直接関係ない話や、
ちょっと挑発的な問い掛けもするかも知れません。

でも、そのことであなたがインスパイアーを受け、
何かに気付き、何かの行動の起爆剤になれるのなら、
私は、そのことが非常にうれしいのです。


我々の時間は限られています。
今、後悔のない完全燃焼の人生を自らつかみ取る為にロッドを手に取るのです。




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