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タイトル :ドライフライ爆釣の戦術「ユスリカ編」
配信日時 :2017/04/09(日) 23:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、宣誓する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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ドライフライ爆釣の戦術「ユスリカ編」



大井しょうぶです。


今回は、今の時期のドライフライ爆釣の戦術「ユスリカ編」です。


ユスリカのハッチにどう対応するか。




■タイイング



・サイズ

ユスリカは、サイズを合わせることが重要です。
カラーリングや浮き方が合っていても、サイズが違うと見限られます。

だから、32番という極小のフックも存在するのですが、
32番を使うのはきつい、という場合は、


どうするのかというと、


一つには、


大きなサイズのフックに小さく巻いてみるというテクニックがあります。


例えば、

24番ぐらいのドライフックのシャンク3分の2ほどをボディーとして、
フックサイズより小さいシルエットにして巻くという考え方です。


アイ側から3分の2、もしくは、ベンド側から3分の2、
という配分で、巻いてみます。


細かく言えば、それぞれ浮き方が変わってきますが、
サイズが小さいので、まずはさほど気にせず巻いてみましょう。


私の経験では、
やはり、フックの存在は魚には分かっていると思っていますので、
18番に30番のユスリカを巻くというのは無理があると思いますが、

20番に26番のユスリカとか、
24番に28番のユスリカというくらいなら、

どうにか、成立すると考えています。





・カラーリング


一般的にユスリカは、黒をボディーとすることが多いですが、
実は、ユスリカは色々なカラーが存在します。

イエロー、レッド、チャートリュース、クリーム、

色の違いによって、魚の注意を引くことができる場合も多いですから、
色々なカラーで巻いてみることも一つの有効な戦術です。


これらの色に、ホットスポットを入れてみることも大変有効です。


よく、気泡を抱いて浮上するので、太陽光の反射でギラッと光る、
といった表現がされますが、

それをどう演出するかも、一つのポイントだと思います。



因みに、
ボディークイルというマテリアルは、
絶妙なカラーリングで巻ける優れたボディーマテリアルです。


ポイントは、
キラメキと艶めかしさですね。




■釣り方



・流し方


まずはやはり、フライ先行のナチュラルドリフトが有効なテクニックです。


この時、

何となくフライ先行かな?
何とかナチュラルドリフトかな?

ではなく、


出来るだけ、これ以上できないというレベルで、
フライ先行し、ナチュラルドリフトを心掛けると、

今までとは違う反応になることが多くなるはずです。





・ポジション


ナチュラルドリフトを完璧に遂行するためには、
どこにポジションを取るのかが、重要です。


そのライズに対して、


「魚に警戒心を与えずに(気付かれずに)尚且つキャストしやすく、
尚且つナチュラルドリフトが一番達成されやすい場所」


を、観察し推測し決断しそこに立つことをします。



上手い人は、このことを無意識下でやっているのですが、


上手く釣れない人は、

「何となくライズに対して、何となくキャストしている」

ことを、繰り返してしまうわけです。



ここの精度を上げることを意識するだけで、
今までとは違うアプローチが可能になります。


特に、シビアなライズ、スプーキーなすれまくっている魚に対しては、


「一投目で決める」


という意気込みを持たないと、
釣れる魚も釣れなくなってしまうのです。。


(※私も、このことで多くの失敗を重ねてきましたけどね・・汗)



だから、

最初の一投に全神経を集中させて挑むことを意識するだけで、
必ず、あなたのライズフィッシングのレベルは上がります。


つまり、今まで釣れなかった魚が釣れるようになるのです。



もう一度言いますよ。



「最初の一投にその日一番の集中力で臨んでみてください」






■だからキャスティング



だから、

だからこそ、

キャスティングの精度、
遠投能力、
ホールのコントロール
プレゼンテーションの多彩性



これらが、
重要になってくるんです。


自分の意のままにラインをコントロールできる能力が、
最終的にものを言うのです。






■だからリーダーセッティング


ライズを狙うとき、


ロングリーダーが有利な場合、

シュートリーダーが有利な場合、

ミドルレンジリーダーがいい場合、


色々あるんです。



でも、

何となく、ロングリーダーの方が釣れるだろうという、
甘い認識で、長いリーダーを使ったところで、

何となくいまいちで、釣れない、

ということになります。


その流れには、長いリーダーが必要なのかどうか?

を、検証することをします。


そうすると、
ここまで長くなくても問題ない場合も結構あったりするのです。


緩やかなプールでの釣りは、あまり必要なく、
逆にコントロール性に欠けることも少なくありません。



逆に、

早い流れの瀬で、
対岸のライズを狙う場合などは、

自分が思っている以上のロングリーダーを使うことで、
ナチュラルドリフトの時間を稼げて、

釣れる可能性が高まる、ということもあります。




ですから、

その流れに最適なリーダーの長さはどのくらいか?


を見極めることを意識すれば、
今までとは違う視点が持てるわけです。


つまり、観察力ですよね。






■でも面倒くさい


だから、

リーダーの長さを変えたり、
ティペットを取り替えたりを、


頻繁にしたほうが、釣果に繋がるのですが、

それが、面倒くさい、


ので、


そのままのリーダーシステムで、
すべてをこなそうと、してしまうことは、

誰でも往々にあることです。


ここで、

面倒くさがらずに、小まめにチェンジしていくだけで、
まったく違う釣りが展開できることにもなると思います。





■でも、もったいない


でも、

もったいないですよね、
頻繁にリーダーやティペットを変えるのって。

安くないリーダー。
安くないティペットを変えるのは勿体ないから、


ごまかしのシステムで、どうにか釣れないものか、
と考えるのですが、


ここは一つ、

リーダー、ティペットは消耗品として割り切って、
バシバシ取り替えていくことを、強くお勧めします。


消耗品です。

クオリティーを下げないための投資です。


この小さな決断が、
実は大きなテクニックの一つだと思います。


まず、今度釣りに行くとき、

いつでも、最高のリーダーシステムを維持するために、
バシバシとリーダーティペットを取り替えていくことをしてみてください。


劣化したらすぐ取り換える。

長さを変えるために、すぐ取り換える。

細くしたほうがいいと思ったら、躊躇せずすぐ取り換える。


ニンフィングになったら、すぐ太くする。



これだけで、

上手くなります。ほんと。


やるかやらないか?

だけです。



※私も、今日は調子悪いな?というときは、
実は、もったいないとか、面倒くさいとかで、
取り替えていなかった、

と、後から気づくことも少なくなかったのです。デへへ。(苦笑)





ということで、今号はこの辺で。



Tight Line!







【編集後記】



・業務連絡です。


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■伝えたいこと

本当は・・
私たちはもっともっと本来の自分の求めているライフスタイルを実現するべきなんです。
そのことが、生きる意味だとも思います。

少しだけ今までより半歩前へ踏み出すだけで、
それは実現へと向うのは分かっているのに、何となくやらないでいるだけです。

フライフィッシングをライフスタイルの中に取り入れましょう。
沢山の喜びと癒しと学びを、得ることができるでしょう。

あなたの人生を、自身の手で心地よく作り上げていくには、
フライフィッシングというスタイルはとても素晴らしい選択の一つであることは、間違いありません。

そのことを、伝えていきたいのです。
フライフィッシングのイデア(理想、哲学)を表現していきたいのです。




そして私は、釣りを釣りで終わらせたくありません。

これからの時代は、

「釣りを釣りで終わらせない」

思考能力が必要だと思っています。

何故なら、史上最高の激動の時代(カオスの時代)に我々は生きているからです。


資本主義は限界値を超えている
AI(人工知能の台頭)
情報の氾濫につぐ氾濫
近隣国の不穏な動向


釣りをする為にロッドはありますが、
世界観を押し広げる為の大切なツールでもあるのです。


視野の広さ、洞察力、直観力、主体的に考え抜く力。
これらを、釣りという楽しい遊びを通して身に付けていくべきです。


「でないと、もったいなさすぎます」


だから、時には釣りと直接関係ない話や、
ちょっと挑発的な問い掛けもするかも知れません。

でも、そのことであなたがインスパイアーを受け、
何かに気付き、何かの行動の起爆剤になれるのなら、
私は、そのことが非常にうれしいのです。


我々の時間は限られています。
今、後悔のない人生を自らつかみ取る為にロッドを手に取るのです。






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