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タイトル :10000回の法則とフライフィッシング
配信日時 :2017/03/26(日) 07:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、宣誓する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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10000回の法則



大井しょうぶです。


今号は、何事も、
10000回の実践をすればその道のプロ、達人になれるという話です。



■極めるとは



何かを極めるには、
それ相応の時間が必要です。


お手軽にインスタントに上手くなろうとしても、
すぐに壁にぶち当たります。

メッキが剥がれます。



だから、
釣りの中でも一番に小難しいフライフィッシングはマイノリティーなんです。

もっと、
簡単に釣りたいという欲求がほとんどの人間の持つ本能でもあるからです。



でも、そこで、
難しいキャスティングをやり続ける。
小難しいタイイングをやり続ける。
流れに上手く乗せられるように工夫する。


これらを、
10000時間継続すれば、おのずと高いレベルに到達できる。



これは、どの分野でも同じで、
一つの真理です。


この間、ダーツの達人をTVで見ましたが、
ことごとく、真ん中に命中します。

寸分の狂いもありません。


あの一見簡単そうなフォームを、スナップを、
10000時間、いや、その何倍も繰り返しているからこそ、
出来る技なんですよね。


バッティングもそう。

短い棒を振るという、単純な運動を気が遠くなるくらいやる。

そのことで、誰も到達できない世界に到達できるのです。
それが、一流の条件です。



「いや、しょうぶさん、
分かりますけどそこまでは求めていないんですよ。
もっと気軽に楽しみたいんです」



なるほど、分かりますよ。
お気軽にね。


でも、お気軽な楽しみには、お気軽な楽しさしか与えられません。
その楽しみは、誰かに与えてもらっている非主体的な楽しみです。


10000時間を目指したとき、
本当の楽しさ、本当の面白さがやっと分かってくるんです。
自ら楽しさを掴んでいくのです。主体的に。



つまり、

「誰もが当たり前にやれることを、
尋常じゃないくらいに圧倒的にやってしまう」


これが、実は達人への最短距離だと思います。

その過程こそ、めちゃくちゃに面白いんです。






■量質転化の法則


ちょっと、哲学的思考法を。



ヘーゲルの弁証法の中に、


・量質転化の法則


という考えがあります。



「量的な変化が質的な変化をもたらし、
質的な変化が量的な変化をもたらす」


という法則です。



どういうことかと言うと、

「非常に多くの量を行うと、質が変わってくる」

という意味です。



釣りに置き換えれば、

キャスティングの基本の型を、量的に反復すると、
ある時点で質的転換がおこり、


「技」「高い技術」


を生み出すのです。



上手くいかない人は、
3000回とか5000回で、止めてしまいます。

小難しくってやってらんね~と。



でも、10000回、いやそれ以上を続ければ、

どこかで

「量質転化」

が、おこってくるんです。



多くの人が、

「量質転化」

が起こる前に止めてしまうんですね。





■時代背景



今の時代は、手軽に何でも手に入ります。
技術は進み、生活は益々楽になっている。


スマホで何でも出来るようになりました。

決済
読書
音楽
情報
連絡
映像
婚活
恋愛
コミュニティー
手配
TV
遠隔操作
GPS


そして、

AI(人工知能)
(人間の能力を次々と凌駕していくでしょう)


こんな一見楽々な現代に生きていて、
わざわざ、小難しいことを忍耐強く続けでも仕方ない。

こんな空気が蔓延していると思います。



若者は、貪るようにスマホに依存し、

いいおと~さんがお気軽に、SNSで「いいね」を貰い合い、
承認欲求を満せてしまうんです。

疑似に近いと思いますけどね。




でも、だからこそ、


「10000回の法則」

「量質転化の法則」


を、忘れたくないと思うんです。



キャスティングも釣りも最初は上手くいきません。


でも、量をこなせば、大量行動を取っていけば、

ある地点で、ある時点で、
質がいっきに変わってくるのです。


「上質な域」に到達できるんです。



これこそが、
達人へ道、不変の法則だと思います。






でも、

達人が人間的に優れているかというと、
そうでもない人もいるんでね。


この辺が、また哲学的なんですよね・・・。





あんまり話がこんがらがってしまわない内に、
今号はこの辺で、ということで。



ミッジの季節から、メイフライの季節になってきましたね。

最高にリフレッシュした釣りの1日を。




Tight Line!









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■伝えたいこと

本当は・・
私たちはもっともっと本来の自分の求めているライフスタイルを実現するべきなんです。
そのことが、生きる意味だとも思います。

少しだけ今までより半歩前へ踏み出すだけで、
それは実現へと向うのは分かっているのに、何となくやらないでいるだけです。

フライフィッシングをライフスタイルの中に取り入れましょう。
沢山の喜びと癒しと学びを、得ることができるでしょう。

あなたの人生を、自身の手で心地よく作り上げていくには、
フライフィッシングというスタイルはとても素晴らしい選択の一つであることは、間違いありません。

そのことを、伝えていきたいのです。
フライフィッシングのイデア(理想、哲学)を表現していきたいのです。




そして私は、釣りを釣りで終わらせたくありません。

これからの時代は、

「釣りを釣りで終わらせない」

思考能力が大切だと思っています。

何故なら、史上最高の激動の時代(カオスの時代)に我々は生きているからです。


資本主義は限界値を超えている
AI(人工知能の台頭)
情報の氾濫につぐ氾濫
近隣国の不穏な動向


釣りをする為にロッドはありますが、
世界観を押し広げる為の大切なツールでもあるのです。


視野の広さ、洞察力、直観力、主体的に考え抜く力。
これらを、釣りという楽しい遊びを通して身に付けていくべきです。
でないと、もったいなさすぎます。

だから、時には釣りと直接関係ない話や、
ちょっと挑発的な問い掛けもするかも知れません。

でも、そのことであなたがインスパイアーを受け、
何かに気付き、何かの行動の起爆剤になれるのなら、
私は、そのことが非常にうれしいのです。


我々の時間は限られています。
今、最高の人生を自分自身で掴む為にロッドを手に取るのです。




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