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タイトル :シングルハンドVSダブルハンド
配信日時 :2017/03/12(日) 07:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、宣誓する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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【シングルハンドVSダブルハンド】


大井しょうぶです。



実は、チャンピオンシップでは「12フィートまでのロッドの使用可」
というレギュレーションがあります。


私は、最初に参戦したポルトガル大会の時に、
誰もダブルハンドロッドを使っていないので、
シングルハンドの使用がルールなのかと思っていたんですね。


しかし、よくよく大会レギュレーションを読んでみると、
どこにも、ダブルハンドが禁止だとは書いていない。



つまり、

12フィートという長さの制限があるだけで、

ダブルハンドだろうがシングルハンドだろうが、
それは関係ない、ということなんです。



でも、

世界中から集まってくるコンペティター達は、
誰もダブルハンドを使っていない。


何故?

興味ありますよね。



これ、ですね。

結構重要な事だと思うんですけど、



つまり、結論から言うと、
シングルハンドの方が釣りやすいっていう事なんですよね。

ダブルハンドより。



ワンセッションが3時間なんですが、
その3時間内で多くの魚を釣り上げなければいけなんで、

ランディング能力も、実は大きなウエイトを占めるんです。
時間との勝負ですから。



あっち行ったりこっち行ったり移動もガンガンしますし、
立ちこみも、胸までなんて普通ですし。



そう考えると、

重いし、手返しはいまいち、
ランディングはしづらいダブルハンドは、

デメリットのほうが多くて、
わざわざ使う意味がないという判断をしているんですね。
世界中のコンペティター達は。


しかし、本流の激流の向こう側を狙うなどの場合は、
ダブルハンドのスペイの方がかなり有利に釣りを展開できるとは思いますけどね。



スイッチロッドも同じですね。
私なんかは、なんだか中途半端な使用価値しか感じないです。
正直なところ。


スイッチでスペイをするのら、
シングルハンドでスペイをしてしまえばいいだけですから。



いや、あの、もちろん、

スイッチの面白さや釣り心地もあると思います。もちろん。

釣る為よりは、その機能の多様性を楽しむというコンセプトもありだと思いますし、
そのことで、より楽しめるのならそれでいいと思います。

シングルのオーバーヘッドもダブルのスペイもできます、というね。


でも、いざ、釣るために焦点を絞ったときは、
そういったコンセプトは余分になってきちゃって、

結局、シングルハンドに戻るということなんですね。


シングルハンドの手返しの良さ、軽さ、ランディングのしやすさ、
持ち運びのしやすさ、ラインコントロールのしやすさ、
ダイレクトコンタクトの取りやすさ、


つまり、

「自分の手の延長線上としてロッドを扱えれば扱えるほど、
釣りは、研ぎ澄まされる」


というのは、一つの真実ではないかと・・。






■メリットとデメリット考察


シングルハンドのいい所は、


・手返しがいい

・軽い

・左手が自由

・ダブルホールができる

・クワイエット(静か)なプレゼンテーションができる

・ラインが細い



デメリットは、

・バックスペースが必要(オーバーヘッドの場合)

・高番手のオーバーヘッドは一日中振ると疲れる

・ヘビーなフライは投げずらい



こんなところでしょうか。



ダブルハンドのいい所は、


・飛ばせる

・大きなフライでも投げやすい

・スペイならバックスペースはそれほどいらない

・あまり疲れない



デメリットは、


・扱いに慣れが必要

・重い

・がさばる

・ラインが太い

・クワイエット(静か)なプレゼンテーションは技術が必要

・ダブルホールができない

・ランディング時のロッドの扱いが難しい



などでしょうか。



こう見ていくと、どっちもそれぞれにメリットデメリットがりますから、
後は、釣るシチュエーションによって選択していけばいいのだと思います。


ライズフィッシングをするのか、ストリーマーを引っ張るのか、
ニンフィングをするのか、ウエットをスイングさせるのか、

渓流なのか、管釣りなのか、本流なのか湖なのか、


など、どういう釣りをするのかによって、
おのずと、ロッドも決まってくるとは思います。



思いますが、誤解を恐れずにそれに一言付け加えると、


「わざわざダブルハンドである必要がない」


というシチュエーションも実は結構あるのではないかと感じますね。






■実践に最も適したロッドとは?


チャンピオンシップの話に戻りますけど、


大会では、


「渓流、中流域、本流、湖」


と、色んなシチュエーションのセッションが用意されています。


本流では、正直ダブルハンドの方が楽に釣りが出来そうな場面もあります。


しかし、

コンペティター達はダブルハンドは選択せず、手の延長とも言える
10フィート~11フィートのシングルハンドロッドを選びます。




ユーロニンフィングのメンバーズサイトでは具体的に動画で解説していますが、

中国武術のストレートリードのような釣りを展開するには、
素早くしなやかなシングルハンドロッドは必須なんです。

ダブルハンドでは、ストレートリードは無理ですので。


メンバーズサイトを見るには、こちらからDVD教材を手に入れてください。
http://www.flyfishing-japan.com/shop/fwd3/DVDTeachingmaterial







■ジャンの考え

チェックニンフィングの生みの親である、
チームチェコのコンペティターでもあったジャンに、


「何故、コンペティションでは皆シングルハンドなのか?」

を、聞いてみたんですね。



こんな返信が来ました。



Hello Shobu

competition fishing is about nymphing,
dry fly fishing, streamer fishing,

light tackle is the best,

single handed rods are better for fast and light fishing



つまり、

素早く軽快な釣りをするには、
シングルハンドがベストであると。


そして、このことは、
世界中のコンペティターがシングルハンドオンリーである
という事実を見ても、

釣りをする上で非常に重要な要素であると私はそう思います。


「軽快さ、素早さ、タフなしなやかさ」


これって、フライフィッシングの魅力に直結しますよね。


最近、シングルハンドロッドの良さが再認識されているのではないでしょうか。






・ジャンのイクイップメント

スターターキット
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?StarterKit%20jan


タイイングセットコンプリート
http://www.flyfishing-japan.com/shop/fwd3/TyingCompleteSet



・ヘンズGPX

在庫を切らせていましたが、再入荷手続き中です。
(具体的な入荷日時はまだ未定です)

予約を受け付けていますので、こちらのページの問い合わせ欄から連絡ください。
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?Hends%20Rod

予約してくれた方には、ユーロニンフィングスターターガイド(A4印刷物数ページ)
を、特典でお付けします。





では、今号はこの辺で。


解禁して間もないですね。
どうぞ、より良きフライフィッシングを。



Tight Line!







私に何か聞いてみたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?contact


フライフィッシング私的大全(もっと遠く、もっと広く!)
「Complete Angler」
http://www.flyfishing-japan.com/shop



■伝えたいこと

本当は・・
私たちはもっともっと本来の自分の求めているライフスタイルを実現するべきなんです。
そのことが、生きる意味だとも思います。

少しだけ今までより半歩前へ踏み出すだけで、
それは実現へと向うのは分かっているのに、何となくやらないでいるだけです。

フライフィッシングをライフスタイルの中に取り入れましょう。
沢山の喜びと癒しと学びを、得ることができるでしょう。

あなたの人生を、自身の手で心地よく作り上げていくには、
フライフィッシングというスタイルはとても素晴らしい選択の一つであることは、間違いありません。

そのことを、伝えていきたいのです。
フライフィッシングのイデア(理想、哲学)を表現していきたいのです。



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