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タイトル :【観察力という武器】
配信日時 :2016/07/09(土) 07:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、宣誓する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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【観察力という武器】



■観察力を付ければ、フライフィッシングは劇的に上手くなる。


しょうぶです。


前々回に、釣る為の最強の方法として、

「観察力」

を上げました。



・川を観察する。

・自然を観察する。

・魚を観察する。

・釣り人を観察する。


そして、観察し続けると、自然にその観察する対象について思考するようになります。


「何故だろう?」

「どうしてだろう?」

「他と何が違う?」


と。


この流れが大切なんですね。


観察し思考する。

それを、繰り返す。


「好奇心」

のアンテナを高く上げワクワクの感度を研ぎ澄まし、

そして観察し思考する。


この流れを止めずに、習慣化することによって、

今まで見えなかったものが見え、

気付かなかったものが気付くようになります。



「好奇心」

  ↓

「観察」

  ↓

「思考」


これを、繰り返します。



たまたまではなく、日常的に、


「習慣化する」


ことが、大切だと思います。





■例えば、私は釣りでこう思考していきます。


川でドライでバシバシ釣っている人がいるとすると、

邪魔しないように近づいて、まずタックルやキャスト方法を観察します。


・4番か3番の8フィートのグラファイトを使っているな。かなり柔らかめだ。
 胴調子な曲がり方だから、ロングリーダーを意識したスタイルだろうな。

        ↓  ↓

・2回ぐらい素早くフォルスキャストをしてからプレゼンしているな。
 水を切っているのは分かる。なかなかのベテランの人だろう。
 そして、リーチキャストで角度を付けてフライを落としている。
 案の定、リーダーはかなり長めだ。この流れであの長さは必要?他に意味があるのか?

        ↓   ↓

・フライが着水したら、1~2回上流にロッドを煽っているな・・。
 ティペットをまっすぐにしているんだろう。この流れは比較的緩やかだから、
 ティペットを弛ませるよりは、一直線にして水面下に入れて存在を隠そうとしているんだな。
 でも、そこまでしなくてもフライの真上流にティペットを20~30cmでも置ければ、
 同じように出るはずだ・・と思うが・・。

       ↓    ↓

・お!フライが一回沈んだけど、また浮上した。
 かなりフロータントを密に塗って浮力を保持している。
 う~ん、ウイングだけに塗っているのだろうか?
 ドライフライとして流しているんだろうけど、
 実はフローティングニンフやイマージャーかもしれないな。

       ↓    ↓

・多分そうだ。アダルトではなく表層のライトニンフィングのナチュラルドリフトだ。
 ということは、カディス系よりはメイフライだ。
 この時期なら、フタバコカゲロウかな?よし、半沈みの16番、ボディーは黄色でいってみよう。



大体こんな感じで・・。

要は、真似してみるということです。素直に。
真似してみて、それにオリジナルな視点も加えつつトライしてみることが、
釣果に直結しますし、新たな発見にも繋がります。引き出しも増えます。




と、釣りに関してはこんな思考ですが、これで終わらないのがしょうぶ流。

この思考方法を、そのまま日常にも持ち込みます。




■あなたの仕事にスライドさせ融合させる。



この観察力というのは、

あなたの仕事にダイレクトに生かせる力です。



料理人は、腕のある人の傍で観察しその技を盗もうとします。

営業マンは、売れる営業マンをつぶさに観察しトークやしぐさを真似ようとします。

職人は、親方の元で何年もその技をつぶさに観察し一人前になります。

医師は、患者の体を観察し原因を見極めます。


逆を言えば、

この観察力が乏しい人は、どんな分野でも中途半端な成長しかありません。



更に言えば、

業界を観察する。

今の日本を観察する。

世界を観察する。

スタンディングオンザストリートで、人間を観察する。

山上の川で下界を観察する。


そして、思考する。


色々なものがジワジワと見えてきます。


観察力を付けることが、主体的な答えを導ける術です。


誰かの指示で動くだけではダメです。
その時点で、主体的思考は停止してしまうからです。


自らフィールドに立ち、観察し思考する。
そして、自らの責任で発言していく。


自分の人生を自分の手の中に取り戻す為には、

主体的観察と主体的思考を繰り返し、
その源流に辿り着ける第一歩を日々繰り出すしかありません。


ただ、やみくもに誰かの指示だけを頼りに、
真面目に働いても源流に辿り着けるかは、はなはだ疑問です。
おそらく、無理でしょう。



観察と思考をする姿というのは、一見ぼーっとしてるように見られますから、

あの人仕事さぼっている、と勘違いされるかも知れません。(笑)


しかし、

観察停止、思考停止のまま

どんなに何かを真面目にやっても本当の成長は難しい。


誰かの思うつぼです。


それは資本主義の奴隷?

国家資本の罠?

与える側か受け取る側か?

リーダーかフォロワーか?

群れの中で安生するか?群れから外れるか?




観察と思考を繰り返すことで、


今まで見えなかった世界が広がり始め、

からくりが分かり始め、

視界が開け、

バラバラになっていたパズルが組み直され、

行くべき道が目の前に現れ始めるのです。




だから、釣る為に「観察」を続けることは、

あなたが考えるより、物凄い能力を開花させられる可能性に満ちているんです。


「観察し思考する」


ことが、人生のステージを上げ、より豊かに彩る秘訣です。



釣りが上手くなるということは、こういうことだと私は思っています。


「釣れさえすりゃ何でもいい」


という思考ステージでは、到底達人にはなれないし、


釣りの賢者には、なれる訳もない。



釣り人、そしてフライフィッシャーマンは、
次のステージに上がる時期が来たと、私は思っています。



「賢者の釣り舎」


の重厚なドアを叩く時が来たと。




「フールオンザヒル」丘の上のバカ
https://youtu.be/cRBIuE_N3fs?list=PL-x3yYkRpVgOy9NoRwfE_KqjipDDpDX97

日本語でカバーしています。私ではありません(笑)




ということで、今号はこの辺で。




夏は最高!



Tight Line!





私に何か聞いてみたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?contact


フライフィッシング私的大全(もっと遠く、もっと広く!)
「Complete Angler」
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■伝えたいこと

本当は・・
私たちはもっともっと本来の自分の求めているライフスタイルを実現するべきなんです。
そのことが、生きる意味だとも思います。

少しだけ今までより半歩前へ踏み出すだけで、
それは実現へと向うのは分かっているのに、何となくやらないでいるだけです。

フライフィッシングをライフスタイルの中に取り入れましょう。
沢山の喜びと癒しと学びを、得ることができるでしょう。

あなたの人生を、自身の手で心地よく作り上げていくには、
フライフィッシングというスタイルはとても素晴らしい選択の一つであることは、間違いありません。

そのことを、伝えていきたいのです。
フライフィッシングのイデア(理想、哲学)を表現していきたいのです。



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