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タイトル :【釣る為の最強の方法、その1】
配信日時 :2016/05/29(日) 23:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、宣誓する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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【釣る為の最強の方法、その1】


しょうぶです。


あなたも色々と釣る為の情報収集をしていると思います。

雑誌、TV、DVD、インターネット等で、

釣れるフライ。

釣れるシステム。

釣れるキャスティング。

を、研究しているのではないでしょか?



それで、

実際に現場で試してみる。


それで、今までより「釣れた」ならそれでいいと思いますが、

もし、釣れなかった場合どうしますか?



雑誌に書いてあったから同じように試したのに、

釣れなかった、という人も結構多いかも知れません。



何故でしょうか?





■同じ条件で釣ることは出来ない。


川の状況というのは、場所によって全然違いますし、

季節によって全く違います。


日によっても、全然違う。

時間帯によっても、ガラリと表情は変わります。


つまり、

一刻一刻、全てが変わり続けます。



釣れた情報を元に、同じようにやったとしても、

同じような釣果に繋がる訳ではないんですね。



だから、

釣りは奥が深いのです。特にフライは。


この奥深さが、人によっては、

「つまらない・・、釣れない・・」

と、なっているのかも知れません。



じゃあ、

こういう、ふんずまった状況を打破するにはどうすればいいのか?


ですよね。





■観察


「観察」


これにつきると思います。


観察を、徹底してやってみることで、

「釣れない・・つまらない」


を、必ず打破できる突破口に繋がっていきます。



一つ目は、

その川の隅々を、見落とさないように徹底して観察してみる、

という戦術です。


これが、出来ているようで出来ていません。多くの人は。


いや、観察はしているんですよ。


ライズはあるのか、とか、

魚はどの辺に付いていそうか?とか、

虫は何が出ているのか?とか。


観察はしていると思います。


でも、その観察をもっともっと注意深く色々な観点からやると、

また違った情報を得られることも多いんです。



「観察」


これは釣る為の重要事項です。




例えば、

川に立った時の手前の浅い流れ。

ここで観察します。



水温はどのくらいか?

浅瀬に魚が付いていないかどうか?

魚が見えないか?

何か手掛かりになるものはないか?

虫が淀みに集まっていないか?

稚魚は泳いでいるか?

その稚魚は何か?

釣り人はもう入っているのか?

足跡は?

餌釣り師か、ルアーか、フライか?

平水か?渇水か?増水か?
(石に付いているコケの位置で分かる)

まず、どこに立てばベストなのか?

どう攻めていくか?

この場所にポイントはいくつあるか?

魚はどの層にいそうか?

何か流れているか?




釣り始める最初の段階でも、

これだけ色々と観察し、思考できる事柄があるのです。


こういう観察をせずに、


いきなり、対岸にフライをキャストしてしまうフライマンは、

未だに多いんです。


いきなり対岸にキャストするということは、

手前のポイントを全部潰している、ということになるんですが、



その事に気付かない。



対岸の際の深みに魚はいるだろうという思い込みから、

釣りを始めている訳です。


でも、それは、

「思い込み」


にすぎません。


先入観、思い込み。


これを、捨て去らなければなりません。


何故なら、


「川の状況は刻一刻と変化し続けている」


からです。






■平瀬


例えば、平瀬でも同じです。


同じような水速で、一見変化がないような流れでも、

「観察」

を徹底することで、


見逃している小さなスポットが見えてくるようになります。


小さな淀み。

流れがぶつかり合って餌が集まってくる小さなスポット。

沸き上がっている波。

巻き込んでいる流れ。


こういう観察が、

出来ているようで出来ていないことも多いのです。



よほど、注意深く観察を続けないとわからない。


だから、多くの人は、

何となく、この辺かな?

という判断で、フライをトレースするのです。


もちろん、

釣れる時は釣れます。

活性が高い時は。


魚からアタックしてきますので。



でも、差がつくのは、


見逃しそうなポイント、スポットを見つける観察力。

一級ポイントにいない場合、

何故、いないのか?

どこに付いているのか?


を思考できる観察力なのです。



本流でも同じですよね。





■全体を見て細部を見る。



川の状況をザクッと判断する全体観察力がまず必要です。


「木を見て森を見ず」

では、いけません。


いきなり細かなところに気が行き過ぎても、

全体を把握していないと、

戦略や戦術を正しく行えません。


次々と手を出し続ける為には、

その時の全体のエネルギーの流れが分かっていないと、

すぐ行き詰ります。



その上で、

細部を観察していくのです。


つまり、

「森を見て木も見る」


更には、


「枝葉も見て根も想像する」


これくらいの意気込みがあれば素晴らしいですよね。


この域にくると、


「洞察力」


に入ってくると思います。





■遠くへキャストすれば釣れるという幻想


いつも、川へ胸まで浸かり、

さらにそこから無理なロングキャストを繰り返す人がいましたが、

それも、思考の癖によるものです。


「遠くへ投げれば釣れそう」


というのも、思い込みです。


その人、最後はいつも水没して車に戻って着替えていましたね(笑)

いや、一生懸命なのはわかるんですが、

ほぼ、毎回なので・・。




もちろん、ロングキャストで釣れる時もありますけど、

その前に、

仮説検証すべきことが、他に沢山あるのではないかと、思う次第です。



こういう思考の癖も、


「観察力」


が足らないから起きるのです。





■自分のやり易さは後回し。


ニンフィングが得意な人は、

「バコバコライズしてても、ニンフィング」


みたいな釣りをする人もいますが、

それでは、成長がありませんよね。


ありませんし、

到底、高いステージの釣りは展開できません。

自己満足でしかなく、小さな殻に閉じこもっている勿体ない釣り人だと思います。

まだまだ、可能性はあるのにと。


自身が得意な釣り、やり易い釣りに固執してしまいがちですが、

そういうものは後回しにして、


その時の状況の中で、


「最善の釣り方」


を模索することを、優先していくべきなんです。



ドライの釣りに固執することも然り、だと思いますよ。






■釣れている人を穴が開くほど観察する。


私は、意図して人が多そうな時を狙って川に行くことも今まで多かったです。


それは、何故かと言えば、

他の釣り人の釣り方を観察出来るからです。



だから、

C&R区間や管釣りは、ゲームフィッシングとしては好きですね。

色々な釣り方を垣間見れて面白いのです。


それで、

その時の観察なんですが、


「穴が開くほどよく見る」


ことをします。



特に、釣れている人の釣り方は、よだれを垂らすように観察します。(笑)


キャスティングはどうしているか?

ラインシステムはどうか?

フライは何か?(軽いか重いか?)

何番くらいか?

ロッドの番手は?

長さは?

どういうポジションを取っているか?

メンディングは?

流しているレーンは?

など、

色々見るべきところはたくさんあります。



ドライなどは、比較的分かりやすいですが、

沈めている場合でも、

表層なのか?中層なのか?ボトムなのか?

をまず見ます。


そして、フライが水面に着水する波紋の大きさや強さで、

フライが軽いか重いか、何番くらいか?を

判断していくのです。




他にも、

フライで沈めているのか?

スプリットショットで沈めているのか?

ラインで沈めているのか?

フルシンクか?

シンクティップか?

アクションは加えているか?

リトリーブは?

スィングは?

ターンは?



など

観察すべき項目は多岐に渡ります。


そして、思考するのです。


「何故、あの人は釣れているのか?」


を。



こういう事の積み重ねが、


いつしか、あなたを釣れるフライフィッシャーマンへ変貌させるのです。


ほんとですよ。






いや~、今回もいい情報をシェアーしちゃいました。

私、結構太っ腹ですから。


実際、最近ちょいと腹が出てきちゃって・・。(笑)

ヤベ~な、なんて。(汗)




ぜひ、面倒くさがらずに観察してみて下さい。

穴のあくほど。


新たな発見が必ずあるはずです。





次回は、


「あなたはあらゆる可能性を探っているか?」

について、お話ししたいと思います。

お楽しみに。




ということで、今号はこの辺で。


Tight Line!








Ps,


・誰も教えないフライフィッシングの裏技。


何で、チェコやフランスの人達はあんなに釣れるんだろう?
というのが、ずっと疑問でした。
インチキでもしてんじゃないの?(笑)なんて。
でも、このやり方ならそりゃ釣れるよね・・と仲間と興奮したのを今でも覚えています。


「誰も教えない フライフィッシングの知られざる盲点」
http://europiannymphing.flyfishing-japan.com/index.php?EuropianNymphingMethodLetter


それで、私もこの釣り方を実践していく中で、新たなキャスティング方法とか、
オリジナルなスタンスの取り方、考え方が自然と色々発見できました。


それをあなたにも、シェアーします。
ですから、釣れたら私にも報告をくださいね。待っています。





・タイイングセットコンプリート(セットだとリーズナブルです)
http://www.flyfishing-japan.com/shop/fwd3/TyingCompleteSet


美しいヨーロピアンニンフでフライボックスをいっぱいにしましょう。
眺めているだけで、心は充足されていくし、

さりげなく人に見せちゃったりすると、その人「とて興味津々」です。
今まで見たことのないニンフフライの煌びやかさに、思わずうっとり。

フレンチのジグメイフライニンフは、管釣りでも湖でもその威力を発揮します。

タイイングのキモは「自由な発想」です。






私に何か聞いてみたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。
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フライフィッシング私的大全(もっと遠く、もっと広く!)
「Complete Angler」
http://www.flyfishing-japan.com/shop



■伝えたいこと

本当は・・
私たちはもっともっと本来の自分の求めているライフスタイルを実現するべきなんです。
そのことが、生きる意味だとも思います。

少しだけ今までより半歩前へ踏み出すだけで、
それは実現へと向うのは分かっているのに、何となくやらないでいるだけです。

フライフィッシングをライフスタイルの中に取り入れましょう。
沢山の喜びと癒しと学びを、得ることができるでしょう。

あなたの人生を、自身の手で心地よく作り上げていくには、
フライフィッシングというスタイルはとても素晴らしい選択の一つであることは、間違いありません。

そのことを、伝えていきたいのです。
フライフィッシングのイデア(理想、哲学)を表現していきたいのです。



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