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タイトル :騎士道と武士道そしてフライフィッシング
配信日時 :2016/03/27(日) 07:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、宣誓する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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【騎士道と武士道、薔薇と桜】


しょうぶです。


春物のくつ下を引っ張り出したら、
エルクへアーカディス18番が突き刺さっていました。

何故、刺さったのか未だに謎です。




桜が咲く季節になり、
桜を見ながら、思い出したことがあったので、
忘れないうちに書いてみます。


続きは編集後記で。




■誰も教えないフライフィッシングの裏技。


上手く釣れない人、初心者の方こそ、覚えれば釣れるのに・・と思ってます。


「誰も教えないフライフィッシングの裏技。 静かなる川のチャンピオン」
http://europiannymphing.flyfishing-japan.com/index.php?EuropianNymphingMethodLetter


あなたが水面下の釣りをしているなら、
今後は、このニンフィングスタイルを取り入れてください。
今までにない、電気的な興奮を覚えるでしょう。


「ドライやウエットが駄目なとき、こんな面白い釣り方があるんだ!」

と、新たな感覚が芽生えるはずです。


何故なら、

今まで釣れなかった魚が釣れるようになるからです。
時には、腕が痛くなるほど釣れてしまう可能性も・・・・高いのです。


そして、重要なのは、

このメソッドは「とてもシンプルで美しいスタイル」を持っているということです。






■編集後記


フライフィッシング大全という情報サイトを、
2008年の暮れに立ち上げた。

それは、ボコッと生み出すような感覚でした。

その時、

釣りのサイトにも関わらず、

「武士道と騎士道」に付いて私はこう述べたんです。


釣りというのも、釣道というものが存在しますし、
道というものは、結局同じところを目指しているものだと考えているからです。



~~ここから~~~


武士道と騎士道

騎士道とは、ヨーロッパの貴族階級の人達が築き上げたものです。
馬に乗って盾とサーベルなどを使い華麗に果敢に戦うイメージがあります。
颯爽としていて高貴な精神がそこにはあると思います。
その盾には薔薇が描かれているそうです。気品漂う香りの薔薇。
自ら強い香りを放ち、周りを引き込みます。つまり、騎士道は薔薇なのです。


一方、武士道とは日本固有の精神文化として、
今も尚日本人の心に受け継がれていると聞きます。
勇、仁、礼、誠、名誉、忠義などの武士が守るべき道徳的徳目の作法という事らしい。
新渡戸稲造著、武士道の第一行には「武士道は日本の象徴である桜花にまさるとも劣らない、
日本の土壌に固有の華である」とあります。つまり、武士道は桜なのです。


そこで、ふと気付くのですが、薔薇は鮮やかな色合いで薫り高い綺麗な花です。
人々を引き付けてやみません。が、その裏にたくさんの棘を持っている、と言う事。

一方桜は、色合いも控えめでほのかな香りを漂わせ、散際も美しい。
これと言った強力な自己主張はほとんどない花です。
でも、日本人は桜が咲く季節は誰もが桜の木の下に集まります。


同じに美しいのですが、その美しさの意味合いが違ってくる。
どちらがどうとは言えませんが、面白い比較だと思いませんか?


~~~ここまで~~~


その当時は、
いい比較をしたな、と少しうぬぼれたりもしたのですが、

2~3年前に、

「何か偏ってはいないか?」

と、気付くことがありました。



■本当の違い


桜木をじっとよく観察します。

薔薇もじっと観察してみます。


花の美しさや棘ということ以上に、
2つの花には大きな違いがあることに気が付きました。


薔薇は、人に踏まれてもおかしくない。
そういう低い場所で、幹も細くけなげに咲きます。

人間も含めた外敵から身を守る為には、
棘を生し、簡単に触れるな、という自己表現をすることも、
進化の過程では必要なことだったのだと思います。


一方、桜木。

幹は太く、簡単には朽ちるようなこともなく、
その太い幹の高い場所で、優雅に咲きます。

人間に触れられることもなく、外敵からも身を守れやすい。

優雅に可憐に咲きますが、
あっという間に散ってしまう。


もし、桜がもっと低い場所で細い幹だったら、
棘を生やすような進化をしたかも知れない。

桜にトゲ・・。

痛々しいですね。



つまり、

桜が可憐に咲くには、
土台となる太くて高い幹があるからこそ、
のような気がしますし、

細い幹で低い場所で
バラが美しく生きのびる為には、
トゲが必要だったのだろうと、

思うのです。


桜は、けな気で可憐で散り際も美しく、
日本人の心を象徴とする花である、

というのに異論はありませんが、


それを支えているのは、

太くて高い幹があって初めて成り立っている、
ということなんだと思うんですね。


薔薇と桜を花ビラだけを見ていては、
こういう事には気付かないんです。


全体の姿も視野には入っているのに、

気付かない。


人間には、
こういう一方的な思い込みというのが、
多いような気がします。


私は当時、桜の方が花として素晴らしいと思っていました。

でも、一概にそうでもないのかな?

とも、感じています。


あれだけ太い幹を長い年月育むには、
他を淘汰するような生命力が必要でもあると思うからです。

地面の下で、根を張り巡らせていなければ、
あれだけの木にはなりません。

その上での、はかない桜花なのです。



桜にも薔薇にもそれぞれの事情があるんですよね。







■観察



釣りが上手くなるということは、どういうことかと言うと、


「観察」


をしている、ということであると思います。


ありのままをそのまま見る。

これが、案外難しいんですね。


人は、


外からの情報や思い込みで、
歪んでものを見てしまう、

ということが、起こります。


誰それがああ言っていたから、そうなんだ。

とか。


自分の目でしっかり見ることはせず、
与えられた情報というフィルターを通して、ものを見る。


ありのままを、自分の目でしっかりと見る。
そして、自分の責任で判断する。


これが、思っている以上に難しいんです。



これが出来る人は、

釣りも上手い人、


であると感じます。


その川が、今どういう状況なのか?

魚たちは、どういう状況なのか?

水生昆虫はどうであるのか?

外来種って、どういうことなのか?



これを、

色眼鏡を付けずに、
ありのままを見る。


これが、大切なんではないでしょうか。


ありのままの観察を続けていると、
思わぬ、事実に気付くこともあるんですね。


こういう事こそが、

釣りをしている意味、フライフィッシングをしている意味、

であるような気がします。




ということで、今号はこの辺で。




■あ、そうだ、一つ釣れるヒントを。


意識的にフライフィッシングから外れてみるということが、

時に、フライフィッシングが上手くなる要素のような気がします。

つまり、他の釣りに学ぶということですね。



Tiget Line!





私に何か聞いてみたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?contact


フライフィッシング私的大全(もっと遠く、もっと広く!)
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■伝えたいこと

本当は・・
私たちはもっともっと本来の自分の求めているライフスタイルを実現するべきなんです。
そのことが、生きる意味だとも思います。

少しだけ今までより半歩前へ踏み出すだけで、
それは実現へと向うのは分かっているのに、何となくやらないでいるだけです。

フライフィッシングをライフスタイルの中に取り入れましょう。
沢山の喜びと癒しと学びを、得ることができるでしょう。

あなたの人生を、自身の手で心地よく作り上げていくには、
フライフィッシングというスタイルはとても素晴らしい選択の一つであることは、間違いありません。

そのことを、伝えていきたいのです。
フライフィッシングのイデア(理想、哲学)を表現していきたいのです。



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