【フライフィッシング進化論】 バックナンバー一覧

戻る

タイトル :スペイキャスティング考察
配信日時 :2015/06/14(日) 16:30

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、専制する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
-----------------------------------------------------------

しょうぶです。

蒸し暑いです・・。




スペイキャスティング考察


■キャストの多様化


巷では現在、実に様々なキャスト方法が紹介されています。

その代表格が、いわゆる

「スペイキャスト」

ですよね。


そして、そこから更に細分化されたノウハウを展開している、

アンダーハンドキャスト(スカンジナビアン)、
スカジットキャスト、シューティングスペイ・・・。

などと呼ばれているキャストの方法論です。


そのどれもが、工夫を重ね大変面白いのですが、
枝分かれしすぎて、初心者や入門者の方は、

少し、混乱を招いているかも知れません。


私のように、キャストを日常的に行っている人間でも、
そいうい感に襲われることもあるんですよ、これが。



と言いながら、
私も、オリジナルキャストを、2、3個開発していたりするんですけど。(汗)


スイングターンキャストとか、
リバウンドキャストとか。


リバウンドキャストなんて、
チェックニンフィングを、そこそこ本気で実践しないと、
まあ、考えつかないキャストだと思いますね。

ユーロニンフィングメンバーには、
分かってもらえてると思っていますけど。


でも、色々なキャスト方法がありますが、
そのどれもが、原理は同じところにあるのです。




■原理原則は同じであり、シンプルである。


色々な理論に困惑する場面も少なくないのですが、
実は、これらも大元を辿っていけば、

「同じ原理、原則」

に辿りつく、というのが私の見解です。


私は、

源流に遡る。
原理原則を把握する。
物事をシンプルに考える。


等が、大好きですので、

私流に、こういう結論に達したのですね。


そして、おおよそ、こういう考え方は正解だと思っています。



原理原則を学び、そこに集中し把握する。

キャスティングの大元の理論さえ体得できれば、
後のテクニックは、そのちょっとした応用であるので、

不必要な混乱を招くことはない。


と、言うことだと思いますね。


逆に、枝葉の細かな理論に振り回されてしまうと、
あっちの理論、こっちの理論・・と、

右往左往することにもなり兼ねない、

のです。



つまり、細かな理論にこだわりすぎると、


「こうでなければいけない」

「そういう理論、考え方は邪道だ」

「このロッドだからできる、後はダメ」


等の、狭い視野での思考に陥りやすくなってしまうのです。


何だかガチガチで、自由を感じないのです。



もちろん、シングルハンドとダブルハンドでは、
異なる部分もありますが、


やたら、飛ばせることを強調するロッドは、
何か、少し違和感を感じてしまいます。

釣りをする過程全体の使い心地や使い勝手、釣り味、
汎用性はどうなのか?

が、掛けていると言いますか・・。



やたら細かく理論を押し付けてくるようなキャストも、
もっと柔軟でいいんじゃない?

とか、思っちゃいますけどね。


飛ばすことも大事な要素だし、それが進化だとも思いますが、
その他にも大切なことも多々ある訳のを忘れてはいけない、

ということですよね。

振っていて、楽しさを感じないロッドは、
やっぱり、いくら飛ばせるからといって、
振る機会は減ってくるのが、人の性です。


といいながら、
私もその内、飛ばせるロッドを開発・・なんてね。←オイオイ(汗)





■原理原則とは何か?


「フライキャスティングの原理原則とは何か?」


ですよね。


これは、一言で言えば、


「付加が掛かったロッドティップの直線運動である」

ということに、行き着くと思いますね。


言葉にすると、難しい感じですが、

オーバーヘッドでも、スペイでも、
ここが、フライラインを飛ばす原理になっていると思います。



バックキャストや、Dループ等は、

「付加が掛かったロッドティップの直線運動」

を、する為の予備動作である、ということです。


より、いいループを作ったキャスティングをする為には、
この予備動作も、とても大切です。



原理原則の話しは、書いていくとかなり長くなるので、
近々、またメルマガでご紹介します。





■ライトロッドのスペイキャスト


スペイキャスティングというと、
ダブルハンドで、本流や湖をブンブン飛ばす、

というイメージが強いですが、


ライトロッドでの、渓流や中流域での
ドライフライやイマージャーの釣りにも、
大変有効なキャストだと思います。


ライトニンフの釣りにも、最高なキャストだと思っています。


ユーロニンフィングでも、
応用できるはずです。


特に、フレンチニンフィングとかには・・。





■私のシングルハンドキャスティング



私のシングルハンドスペイキャストも、細かく見ていけば、
色々ありますが、



目的は何なのか?

どうしたいのか?

を考えた時、


ナローループを作ってタイトに前に飛んでいますよね。

これが出来ていれば、いいのです。


シュートまでの動きやフォームがどうでも、
最終的にどうしたいのかと言えば、


バックの取れない場所でも、ナローループを作って前に飛ばしたい、
ということですからね。




渓流の釣りでも大活躍でいるキャスト

・3番6フィート6インチのグラスロッドのスペイキャスト動画
https://youtu.be/kbHsI0ecm0E


基本的な理論さえ把握しておけば、
こういうキャストも比較的簡単にできるようになります。






■融合、フュージング


だからですね、

スタイルに縛られること無く、
自由に色々やっちゃえば、いいんです。

まずは、何はともあれ。

もちろん、
上手くいかないときは、それらの理論も大いに参考にしながら、
ですけどね。


スタイルだけに縛られると、

「これはこうで、こうすべきである」

「だから、こうすることは間違いである」


という思考回路になっていきます。

固定された考え、理屈です。
視野も狭くなる。


理論詰め、理屈が合っているかいないか・・、というのが
好きな人もいますが、


私は、
ノースタイルが心地いいですし、
どこにも属さない、というのが、

自由になる為のマインドセットですね。


自分で感じる。
自分で考える。
そして、自分で決断する。


固定された釣りではなく、
融合し、混ざり合い、分裂し、また融合する。


これらを繰り返していくうちに、
どんどん、シンプルになっていく。


余分なもの、不必要なものが、
はっきりしてくるのです。


視界がクリアーに開けるのです。




これが、釣りの達人への道だと思いますし、
日々押し寄せる膨大な情報に、振り回されずにいられる、

手段でもあるのです。


水の流れのように自由に思考を変化させていく。

これが、気持ちのいいあり方だと思います。






■今日の格言




「一貫性とは、状況に応じて、
もっとも生かされる選択をとること」




川は、いつも同じ表情というのは、ありません。

昨日と今日とは違うし、
5m場所が変われば、違う流れです。

その状況に応じて最適な判断をできるかどうかが、
釣果も分けるのではないでしょうか。

その川の状況によって、
「もっとも生かされる選択」をしていけば、いいのです。

釣り方云々の前に。






【編集後記】


あれ?

今日もまた、
スペイキャスティングの話しから、
最後は、一貫性の話へと、広がってしまいました・・。


でも、読んでる人に、
何かインスパイアーできれば、それで良し、とします。(笑)


ということで、
今号はこの辺で。


そろそろ、夏の釣りですね。

最高ですね。



Tight Line!





私に何か聞いてみたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?contact


フライフィッシング私的大全(もっと遠く、もっと広く!)
「Complete Angler」
http://www.flyfishing-japan.com/shop



■伝えたいこと

本当は・・
私たちはもっともっと本来の自分の求めているライフスタイルを実現するべきなんです。
そのことが、生きる意味だとも思います。

少しだけ今までより半歩前へ踏み出すだけで、
それは実現へと向うのは分かっているのに、何となくやらないでいるだけです。

フライフィッシングをライフスタイルの中に取り入れましょう。
沢山の喜びと癒しと学びを、得ることができるでしょう。

あなたの人生を、自身の手で心地よく作り上げていくには、
フライフィッシングというスタイルはとても素晴らしい選択の一つであることは、間違いありません。

そのことを、伝えていきたいのです。
フライフィッシングのイデア(理想、哲学)を表現していきたいのです。



配信解除はこちらから。
http://tinyurl.com/ygakyt9