【フライフィッシング進化論】 バックナンバー一覧
タイトル | :メキシコの釣り小噺 |
配信日時 | :2013/09/23(月) 06:00 |
本文:
『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり これに勝るものはなし』 『説教する人、物書く人、専制する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、 いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』 By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」 ----------------------------------------------------------- しょうぶです。 今回は、ヨーロピアンニンフィングのリーダーシステムについて、 解説しようと考えていましたが、 その前に、 ちょっと、面白い釣りの小噺をあなたに紹介します。 もちろん、世の中のシステムは、 こんな単純ではない訳ですが、 それでもこの話には、 一つの真理が隠れているのではないか、と思うわけです。 ---ここから-------- メキシコの湖畔のある小さな村で、ひとりの漁師が暮らしていた。 漁師は朝になると、小さな舟で湖に出て、 家族が食べる分と市場で少し売る分だけの魚を釣って、昼前に戻ってきた。 そして、 昼に市場で新鮮な魚を売って、少しの現金収入を得ると、 それでささやかなほしい物を買い、午後はハンモックで昼寝をして過ごし、 夕方になるとギターをつまびきながら、友達と歌って暮らしていた。。 そこにひとりの、アメリカ人がやってきた。 アメリカ人は漁師の暮らしを見て驚いて言った。。。 「なんということだ!この湖にはいい魚がたくさんいる。。 私ならもっと大きな船を作り、いまの5倍の魚を捕って売上を増やすだろう!」 メキシコ人は言った。 「ほう、それでどうなるんでさ、旦那!?」 アメリカ人は言う。 「そして、金を貯めるんだ。貯めた金でもっと大きな船を作り、もっとたくさんの魚を捕る」 メキシコ人は言った。 「ほう、それでどうなるんでさ、旦那!?」 アメリカ人は言う。 「たくさん金がたまったら、水産工場を造り、ここで魚の加工もできるようにするんだ!」 メキシコ人は言った。 「ほう、それでどうなるんでさ、旦那!?」 アメリカ人は言う。 「魚の缶詰を作って世界に輸出するようになれば、莫大な利益を上げることができる」 メキシコ人は言った。 「ほう、旦那、それには何年ぐらいかかるようになるんでさ!?」 アメリカ人は言う。 「私の計算では、君が一日12時間働くとして、20年ほどだね!」 メキシコ人は言った。 「ほう、旦那、それで20年経ったら、わしはどうなるんでしょう!?」 ・・・・・。 アメリカ人は、しばらく考え込んでから、言った。。 「そうだな。朝から釣りをして、そのあとはハンモックで昼寝をして、 夕方には友達とギターを弾いて歌って暮らせるようになるんだ!」 ---ここまで-------------------- 今号は、この辺で。 次回は、ヨーロピアンニンフィングのリーダーシステムを解説します。 これを覚えれば、あなたは釣れるようになりますよ。 お楽しみに。 フライフィッシング私的大全(もっと遠く、もっと広く!) http://www.flyfishing-japan.com/ 配信解除はこちらから。 http://tinyurl.com/ygakyt9 |