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タイトル :ニンフフィッシングのリーダーティペット
配信日時 :2013/09/07(土) 06:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、専制する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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前回は、ドライフライのリーダーシステムについて考えてみました。
http://archive.mag2.com/0000274931/index.html

そして今回は、ニンフフィッシングのリーダーティペットについて、
様々な角度から考察してみたいと思います。


【ニンフィング】


■マーカーニンフィング(ルースニング)


ニンフフィッシングの釣り方も幾つも種類があるので、
一概には言えないんですが、

まず、皆さんに一番なじみのあるマーカーニンフィング
(ルースニング)の場合を考えて見ましょう。


この釣り方は、
マーカーをナチュラルドリフトさせるという考え方でやりますので、
ドライフライの場合とほぼ同じ長さのシステムを組むことが一般的ですね。


この釣り方は、水中でのナチュラルドリフトが基本ですから、
長めのティペットの方が有利に釣りを展開できる訳です。


ただし、あまり長くてもアタリが取りにくくなりますから、
その辺のバランスが大切です。


一つの基準として、
9フィート~12フィートのリーダーに、
ティペットを水深の1.5倍ほどにして、
マーカーを付けるというシステムがいいのではないでしょうか。



テーパーリーダーの終わりにマーカーを付けて、
その先にティペットを結ぶシステムが一般的です。



この釣り方はリーダーシステムの中に、
浮力のあるマーカーやスプリットショット(噛み潰し重り)を付けますので、
思った以上に、リーダーやティペットの消耗が早いのがデメリットですね。



キャスティングも結構気を使いますし、
慣れないとやりづらかったりします。


オープンループにキャストしないと、
テーリングを多発しちゃうこともあります。


ただ、これらに目をつぶれば、
比較的アタリは取りやすいので初心者の方にも釣りやすい釣法です。


ですが、この釣り方に終始してしまうと、
他のもっと奥深い釣り方へなかなか移行できなくなっている人も見てきましたので、
視野を広げて、色々な釣り方にチャレンジすることが大切ですね。




■アウトリガー


次にアウトリガーですが、
この釣法は、フライ先行でダウンやダウンクロスに流して、
ダイレクトコンタクトを取っていくやり方が基本です。


ナチュラルに流しながらも、
リーダーにテンションが掛かっている方がアタリが取りやすいんですね。


ですから、あまり長いリーダーシステムだと、
アタリが取りづらくなってしまいます。


また、重めのスプリットショットを噛ませて底を取っていく釣り方ですので、
あまり細いティペットは使わないことが多いですね。


フライ先行が多いので、
ティペットがそこそこ太くても(3X、4Xとか)でも、
結構大丈夫ですね。


反応はあるのに、食わない時は、
ティペットを警戒している場合もありますので、
5X~6Xに落とすことを試してみるといいと思います。


リーダーティペットの全長で、
9フィートから12フィートといったシステムが扱いやすいと思います。

もしくは、ざくっとロッド一本分という基準でもいいかも知れませんね。


人によっては、アタリが取りづらいということで、
短いリーダーシステムにマーカーを付けて
ルースニングに近い釣り方をすることもあるようです。


この場合のマーカーは、浮力が大きいものよりは、
目印としての役割を重視してシステムを組むといいと思います。




■サイトニンフィング


サイトニンフィングは、魚を見つけて釣る見釣りのことです。
この場合のリーダーシステムの考え方は、多種多様になると思いますね。


何故かというと、
マーカーニンフィングでも出来なくもないですし、
アウトリガーのシステムでも狙えるからです。


サイトニンフィングの肝は、


「何を見ながらアタリを取るか」


に掛かっています。


魚の動きを見るのか、
フライ自体を見るのか、
カラーのスプリットショットを見るのか、


などですね。


水中で目視できない地味なカラーのフライを使い場合は、
リーダーシステムに、カラースプリットショットを付け、
それを目視してアタリを取ることをします。


フライが派手なカラー(オレンジやチャートリュースなど)の場合は、
フライ自体を目視しながら、合わせていけばいい訳です。


地味で小さなフライで、カラースプリットショットを付けない場合は、
魚の動きの変化で合わせを入れていきます。


リーダーシステムで気を付けておきたいのは、
水流による沈下速度を考えることだと思います。


つまり、
太くて短いシステムだと、沈みづらいですし、
長くて細いリーダーシステムだと、沈みすぎる場面も考えられます。


ですので、
フライを付けた状態で、何度かキャストし、
沈下速度をあらかじめ把握しておくと、
どの辺に、フライをキャストすればいいかが、
正確に判断できます。


このことを把握していないと、
全然、魚に届いていなかったり、
逆に、底を引きずってしまったりで、
いいアプローチは出来ません。


サイトニンフィングに限らず、ニンフィングでは、


「沈下速度」


も大きな鍵を握っています。


この辺を考慮しながら、
リーダーティペットの長さや太さを決めていけばいいと思います。




※補足

■ナイロンかフロロか


材質はナイロンとフロロカーボンの2種類がありますが、
私は、リーダーはナイロン、ティペットはフロロカーボンにすることが多いですね。


ナイロンは、20%ほどの伸縮率があるので扱いやすいです。
ティペットもナイロンの方が扱いやすくいいのですが、
よりアタリの感度を高める為に、
伸縮率が少なくナイロンより比重が重いフロロカーボンを使っています。


フロロカーボンは、結ぶ時の滑りもナイロンより悪く扱いにくさは若干ありますが、
感度のよさはナイロンよりも優れています。


色々試してみてることが一番ですが、
水面下のニンフフィッシングでは、

「どちらでも大きな差はない」

というのが、本当のところ私の意見です。


もちろん、伸縮率による微細な違いはありますが、
その差が、おおきく釣果を分ける原因にはならないということです。


その辺にあまりこだわりを持つよりは、

「ポイントの読みかたや、ポジショニングに気を使った方がいいのではないか」

というのが私の考え方ですね。




ただ、ドライフライについては、この限りではありません。


叩きあがりの源流域では、
リーダーティペット共にナイロンが扱いやすいですね。
フライもティペットも高く浮いた方が、
釣りがしやすいですし、メンディングもしやすいです。


逆に、穏やかな流れや、プールでの釣りの場合は、
リーダーはナイロンでティペットはフロロカーボンを使うことが私は多いです。


それは、ティペットを水面下に沈める釣り方をしたり、
半沈みのフライをイマージングさせたりすることもあるからです。

こういう場面では、水に馴染みやすいフロロの方がいい訳です。


つまり、ドライフライやイマージャーの釣りの場合、


水に高く浮かせるのか、
水に馴染ませるのか、


という違いで、私は選んでいます。





■ヨーロピアンニンフィング


では次に、今私が一押ししている、

「ヨーロピアンニンフィング」

のリーダーシステムについてですが、

この釣り方は、

ポーリッシュニンフィング
チェックニンフィング
フレンチニンフィング
スパニッシュニンフィング


といった、それぞれのお国で独自に進化してきた釣り方なんですね。


これを解説していくと、かなり長くなりますので、、
次回に持ち越して、詳細をあなたにお話しようと思います。


ヨーロピアンニンフィング・・・、かなり面白いですよ!
お楽しみに!





チャンピオンシップ優勝常連国のニンフィング
http://www.flyfishing-japan.com/fwd3/saisin


達人を目指すあなたへ。
【最強の戦略と戦術】
http://championships.flyfishing-japan.com/fwd3/senryaku






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その奥にある内面にフォーカスしたメルマガにしていきます。
(もちろん、釣行記やテクニック論も書きますが)

そして、

この広い世界の今の時代の日本で、
私たちがこうして出会った奇跡(もしくは必然)を思う存分楽しむために、
様々な視点で有益な情報を発信して行きます。



数ある趣味やスポーツの中で釣りをサンプリング(選ぶ)し、
更に釣りの中でも一番に知的好奇心をかきたてるフライフィッシングを選んだ私たち。
いや、選ばれたと言ったほうが、しっくりくるかもしれない。

同志といってもいいと思う。
少なくても、このメルマガを読んでいるあなたを赤の他人とは思えない。

それが新しい時代の人の繋がりであり、関わるという大切な要素だと考える。


私は決心した。

それは一生涯の友としての付き合いをする、ということを。
    つまり、私は勝手にあなたを友としたい。

仲間は守りあうもの、であるので、
私は様々な情報を発信し、少しでもお役にたてるように行動を取っていきたい。

時にそれは釣りから外れることもあるかもしれない。

しかし、

その内面を見つめたとき、
全ては繋がっている訳で、
巡りめぐって、釣りが上手くなっていたりする。
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そんなソーシャルメディアにしたいと思っています。

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など、
その時々で多岐にわたることになるだろう。

何故なら、

これらの様々な好奇心をかきたてながら釣りに行くことが、
立体的に複合的にフライフィッシングをとことん楽しむ術になるのだから。





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