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タイトル :リーダー・ティペットの長さは?
配信日時 :2013/08/30(金) 06:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、専制する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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【フライフィッシングの疑問、リーダーシステム編】



■リーダー・ティペットの長さ考察


Q「リーダー・ティペットの長さはどのように決めればいいのでしょうか?」



これは基準がありそうでなさそうな、あいまいな判断基準かもしれませんね。


まず、釣り方によって大きく変わってきます。


ドライフライをするのか、
ニンフィングをするのか、
ウェットをするのか、
ストリーマーをするのか・・・、


これによって、
リーダーの長さ、太さ、
ティペットの長さ、太さ、材質も変わってきます。

全て同じシステムという訳にはいきませんよね。


そこで、私が考えるそれぞれの釣り方にマッチしたリーダーシステムを
整理してみたいと思います。





■ドライフライ


まず、ドライフライから考えてみたいと思います。


一般的によく知られているのが、
ロングリーダー・ティペットですよね。


このシステムの利点は、
速い流れの向こう側を狙うときや、反転流の流れをナチュラルドリフトさせる時には、
大変有効なシステムです。


ポイントは、
ティペットを伸ばさずにクシャッとさせて水面に落とすことですね。
そのことで、ティペットが伸びきるまでの間は、
フライが水流に引っ張られる時間をかせぐことができます。



メンディングをしても、フライが引っ張られずにナチュラルドリフトさせることができます。
(結構、このことが分かっていないフライマンも実は多いです)


この時のプレゼンテーションは、
リーダーとティペットの繋ぎ目あたりを、水面に落とす感覚でやると上手くいきます。

フライを水面に落とすことを意識すると、
ティペットは伸びきってしまうことが多くなりますから、
リーダーの先端を水面にプレゼンテーションするイメージでキャストすると上手くいくと思います。


せっかくロングリーダー・ティペットにしても、
まっすぐストレートな状態になってしまうと、その効果は半減します。
(まったくなくはないですが)

システムとしては、
12~14フィートのリーダーに、3~6フィートのティペットあたりが、
やりやすいのではないでしょうか。





■ロングリーダーティペットが害になる


ただし、
ロングリーダーティペットにしても、あまり意味のない状況も実は結構あります。


それは、流れが均一で穏やかな場所だったり、
山岳渓流で、ブッシュに囲まれていてバックが取りづらい川などの場合です。


ロングリーダーだと、バックの木に引っ掛けたり、ポイントになかなかフライが入らなかったりで、
逆に害を生んでしまいます。


ドラッグが掛からない流れでロングリーダーを使っても、
コントロール性が悪くなるだけでほぼ意味がありません。


こういう時は、思い切って、
全長で10~12フィートぐらいにする方が、釣りがやりやすくなる場合も多いですね。


ターンオーバー性、コントロール性を考えながら、
その流れに一番適したシステムを組むことが、釣果を上げることに直結するんですね。




「目の前の流れには、どの長さが一番最適か?」

「ピンスポットを狙っていくのか、ナチュラルドリフトを重視するのか?」





を瞬時に判断できるようになれば、
釣れる確立は一段と高まります。


ピンスポットを狙うときは、短くしたほうがいいですし、
ナチュラルドリフトを重視する場合は、長いほうが有利な訳です。


ロングリーダーは釣れる!とか、
ロングリーダーじゃなければいけない!などの
情報を闇雲に信じるのではなく、


「どういう状況下で、効果的なのか」


を考えて把握しておくことが大切だと思います。



良くないのは、


「何となく」


で、リーダーシステムを組むことですね。



「何となく」

のシステムでは、

「何となく」

の魚しか釣れないと思いますね。


まあ、

何となく楽しければいい、というのであればそれでいいですが、


少しでも上手くなりたい!


と、思うのであれば、

リーダーシステムを、今一度再点検してみることを、お勧めします。







今回は、ドライフライのリーダーについて考えましたが、

次回は、


「ニンフィングのリーダー」について、


様々な角度から考察してみたいと思います。


お楽しみに。






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