【フライフィッシング進化論】 バックナンバー一覧
| タイトル | ：フライフィッシングと水の関係 |
| 配信日時 | ：2011/08/20(土) 06:00 |
本文：
| 『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり これに勝るものはなし』 『説教する人、物書く人、専制する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、 いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』 By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」 ----------------------------------------------------------- ■本日のトピック 日本の美しい水が危ないです。 詳しくは編集後記で。 ■ワンポイントフライフィッシング上達法 ・一つのフライの可能性を探る。 例えばエルクヘアーカディス。 このフライはカディスを模したものですが、 エルクヘアーを立ててメイフライウイング風にすると、メイフライにできます。 エルクヘアーを両脇からつぶして細身のシルエットにすると、ストーンフライです。 大きめのエルクヘアカディスはそのままホッパーで使えます。 レッグをつけたら、なお良し。 エルクヘアーを少し上に持ち上げ、ボディーだけが沈むようにすると、 イマージャーになります。 エルクヘアーを細く縦に立たせて、沈めてスイングさせれば、ウエットフライです。 エルクヘアーカディスを大きく細めに作れば、ストリーマーの代用もできます。 でかく派手にポップに作れば、バスフライです。 何なら、エルクヘアーを半分以上カットしちゃえば、 ショートウイングイマージャー的に活躍します。 ちょっと無理がある部分もあるかも知れませんが、 こういう考え方は、リアルイミテーションにはない面白さが潜んでいます。 ・色 エルクヘアーは、ナチュラルな色が一般的ですが、 黒もいいです。 黒いエルクヘアーは、そのままテレストリアルにも見えますし、 小さいフック（２０番とか）に巻けば、ミッジです。 何だかよく分からないけど、黒くて小さな虫をイミテートするので釣れます。 黒だと、流れのある場所では見えません。 でも見えなくていいのです。 感覚で釣るのです。 それが面白いのです。 私の場合。 ボディーの色を、赤、オレンジ、緑、黒、白、レインボーカラー、金、銀など、 色々変えてみたり組み合わせると、思わぬ反応が得られる場合も多いです。 ぜひ、色々と試してみて下さい。 こういう想像、創造が面白いんですよね～。 shop http://flyfishing.shop-pro.jp/ bamboo rod set http://www.flyfishing-japan.com/index.php?bamboo%20rod%20set ■今さら聞けない疑問・質問コーナー 「マッチ・ザ・ハッチ（match the hatch)って何ですか？」 マッチは合わせるという意味。 ハッチは羽化という意味です。 ですから、 羽化に合わせたフライを使って釣るという意味になります。 ドライフライのライズフィッシングの場合は、大抵がマッチザハッチになります。 魚が何の水生昆虫を捕食しているのかを、謎解きする訳です。 これがなかなか想像力を掻き立てられて面白いんですね。 ドンピシャでフライがマッチした時の充実感や達成感は快感ものです。 ドライフライのマッチザハッチこそ、 フライフィッシングのフライフィッシングたるものだと思いますね。 ■名言、格言（釣り、その他） 「釣り師の両手は縛っておけ」 まず、釣り師は数字を上乗せする癖があります。 ２５ｃｍのヤマメを尺はあったとか、言っちゃいます。 （本人の感覚では尺なのです） 一日２０匹釣れたのを、３０匹は釣ったと言ってしまいます。 （本人の感覚では３０匹なのです） 逃がした魚が３０ｃｍだったとしても、 「今のは４０はあった。チキショー、取り逃がした～！」 と、夢と妄想は膨らみます。 いと可笑しきは、釣り人なのです。 ■読者の声 Ｈさんから、メールをもらいました。 --------------------------- カナダから帰国しました。 今号に少し精神論が掲載されていました。 そこで少々・・・ フライフィッシングって、選択と想像力(妄想力？)創造力を楽しむ釣りだと思います。 結果が全てでは無く、過程から楽しめる数少ないものだと思っています。 このあたりが、仕事とは全く違い、仕事の場合は結果が出なければ、クビ又は倒産になってしまいます。 フライフィッシングは、過程から楽しめるので、私の場合は、釣れなくても楽しいってのが事実です。 数日前から、想像力と妄想力を発揮してのタイイングに始まり、現場を見て魂のファーストフライを結び、下手ですがキ ャストしてフライを送り込む・・・ あまりにも、キャスティングが気持ち良いと、釣れなくても良い、と思ってしまいます。 もはや、ここまで行くと、何をしに来たか解らないですね。釣れなくても良い釣り・・・確かに釣れれば楽しいですが・ ・・ なんとなく、人生に似ている気がします。 人は、産まれたら確実に死が待っています。 死までの過程を、いかにして生きるのか？が、人生の醍醐味だと私は、思います。(あくまでも私はです) だからフライフィッシングは尊いものなのではないでしょうか？ 私は、フライフィッシングを通じて、心の畑を耕している様に思います。 まだまだ書き足りないですが、またメールします。 長々としたメールを失礼しました。 ------------------------------------- メールありがとうございます。 釣りもただ釣れればいいのであれば、 他の選択肢がいっぱいありますよね。 でも、フライフィッシングはそんな簡単な答えを求めている訳ではない気がします。 （まあ、釣れたら釣れた分うれしいですけど・・） 日常も同じですよね。 安易に目先の結果だけを求めても、そこに豊かさはあるのだろうかと。 どれだけ感動や分かち合いや喜びを見いだせるか、だと思います。 それを意識しないで生活していると、なんとも味気ない時間がただ過ぎるだけですし。 楽しむ術を知らない人も多いですよね。 どう楽しめばいいのか分らない。 凝り固まった頭をほぐすのにはフライフィッシングはいいですよね。 気持ちも清々しますし沢風の心地よさは最高です。 Ｈさん、 またいつでもメールくださいね。 想いをアウトプットすることはとても大切なことだと思います。 皆さんも、言いたいことがあったらお気軽に連絡ください。 連絡先 http://www.flyfishing-japan.com/index.php?mail-form ■編集後記 ・水が危ない その１ もう何年も前から、中国人が日本の水資源を求めて、 水源のある土地を物色していることはご存知だろうか。 北海道や富士山周辺、長野など。 きれいな水が湧き出る土地は私達の想像を超え、 価値の高い投資案件なのである。 日本ではあたりまえに、きれいな水が私たちに供給されるが、 世界では水は貴重なのです。 水は一大ビジネスとして将来的には100兆円以上の市場規模を持つとされ、 各国の利権争いが激化しているそうだ。 今回の原発問題で中国は土地を売ったりしているそうだが、 元に戻るのは時間の問題じゃないだろうか。 何年後か、いつもの渓流に釣りに行ったら、 「ココノミズハ、ワタシノモノ。イチニチケン、イチマンエンアルヨ」 と、言われる日が来るかもしれない。 街での情報だけで生きる人間には、 このような情報は入らない。 仮に知ったとしても、他人事で終わる。 美しき渓魚が住む、美しき源流。 そこを押さえられてしまえば、 首根っこにナイフを突きつけられたようなもの。 アンテナを張り、情報をつかまなければいけない。 真実は、街にはない。 山にある。川にある。 愛する岩魚やヤマメにある。 ただ、多くの地主と交渉しなければいけないので、 中国側もそう簡単ではないらしい。 私は中国の商品も皆に紹介している。 水源を奪おうとする中国の商品なんて買いたくない、と感じる人もいるかも知れない。 しかし、それは一平面上の判断。 世界はそう簡単なものではない。 現にメイドインチャイナは街に溢れかえっている。 今後は、タイ、マレーシア、インドネシアなどの東南アジアにシフトしていくだろう。 中国はすばらしい部分もある。 ダメな所もある。 一色単にしてしまうことは、自身の首を絞めることになる。 歴史がそれを証明している。 個人は、素晴らしい人はたくさんいる。 でも集団や国家になると別物のエネルギーが生まれてくる。 そのバランスを見ることが課題である。 ・水が危ない その２ 釣り雑誌を見ていたら、 福島の川魚から放射性物質が摘出され、釣りに行けなくてストレスが尋常じゃなく溜まっている、 というような投稿記事があった。 釣りだけでなく子供たちの川遊びもダメだそうだ。 街は汚いのできれいな川へ行こうとしたら、 そこも見えない物質で汚染されていて行けない。 そういう現実である。 そういう現実が我々の目の前に拡散している。 自身の身に置き換えて考えてみた。 いつも行く渓流に行けない。 美しい川の流れと美しい渓魚はいつもと変わらない。 しかし、そこに行けない。 釣りが出来ない。 ・・・・どうしろと言うんだ。 時代は完全なる変化をむかえている。 今まで当たり前だったことが当たり前ではなくなると覚悟すべき時代だ。 我々の隠れ家である素晴らしく美くしい川に、 見えない悪魔が棲みついてしまった。 見えざる敵との長期戦だ。 ~~~~~~~ 東北に住んでいる方で、現状を伝えたい、話したいという方がいましたら、 連絡ください。 私のＨＰやこのメルマガでその想いを伝えます。 まず共有することが大切だと思いますので、ぜひ声を聞かせてください。 メディアから流れる情報なんて、氷山の一角に過ぎないと思います。 現状を教えてもらえませんか。 連絡先 http://www.flyfishing-japan.com/index.php?mail-form ※ご意見、ご感想をお待ちしております。 「もっと、こういった情報を発信して欲しい」とか、 「こういう商品情報を知らないか」とか、 「こういう事で悩んでいるんだけど、どうにかならないか」とか、 「こうなりたいんだけど、上手くいかない」とか、 「自分の意見をメルマガに載せてくれないか」とか、 「キャスティングを教えてくれないか」とか、 「一緒に釣りに行って教えてくれないか」とか、 「一緒に釣りに行って教えてあげるよ」とか、 何でも結構ですので、限りなくお気軽に連絡下さい。 よろしくどうぞ！ フライフィッシング私的大全（もっと遠く、もっと広く！） http://www.flyfishing-japan.com/ 配信解除はこちらから。 http://tinyurl.com/ygakyt9 |