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タイトル :フライフィッシングゼロ。もっと遠く!もっと広く!
配信日時 :2010/11/07(日) 11:50

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、専制する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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大変にお久しぶりです。

元気でやっていますか。


最近レポートをダウンロードして頂いた方は、
始めまして。

少しは、お役に立てましたか?

今後も世界のニンフィングやキャスティングのレポートを
アップしていきますので、ご期待ください。



11月は、
WFFJのミーティングとFFFのワークショップに参加します。

続きは編集後記で。




■生きるものの根源的なミッション


何はさておいてもやらなければいけない使命。
その為にここ数ヶ月、全ての労力を全力でつぎ込んでいた訳です。
パソコンで集中して作業をする余裕はありませんでした。

少し一息つけるようにになりましたので、メールを書いてます。

誰もが必ず通る道。
守るべきものを当たり前に守る。
やれるべき全ての可能性を大河のように注ぐ。

川の流れが最終的にたどり着くのは、
聖なるマザーネイチャー。





■前回、前々回のメルマガ(世界大会報告)に何人もの方から、
応援メールや感想メールを頂きました。

ありがとうございます。

  ※最近、メールの不達が時折あります。
  おそらくサーバー側のの設定変更によるものだと思います。
  現在、確認をしています。
  メールを頂いた方には、2日以内に全てお礼のメールをしましたが、
  もし、届いていない方がいましたらこの場を借りてお詫びいたします。
  改めて、メール頂けましたら幸いです。



■ポーランド大会に参戦し、
現在の身の程を知った私ですが、

特に

「あきらめる必要はない」

ので、チャンスがあればまた挑戦しようと思います。


やはり、リアルタイムで情報発信するという事は、
臨場感があり面白いと感じました。


今後も機会を作り、色々試したいと思います。
例えば、ツイッターやフェイスブック、ユーストリームなどで。
(わかる人には分かりますよね。時代はとんでもない変化を加速させています)

今後、私がどうやるのかを見ていて下さい。
この流れは全ての業種、個人にあてはまります。




■フライフィッシング世界大会が日本で開催!!

        ・
        ・
        ・

されるとしたら(笑)、
テンション上がりますよね。

現実的には、まだまだ様々な問題があり難しいようです。

しかし、何年後か何十年後かは分かりませんが、
もし日本でフライフィッシングチャンピオンシップが開かれたら、
ジャパニーズフライフィッシャーマンとしては興味が向く事は確かですよね。

何せ、世界中から100人以上の腕自慢の強者が一挙押し寄せるのですから。
(ただ、半分以上は競争よりも交流に趣きを置いています。)

想像するだけで、結構楽しい。
裏方は大変そう。




■ポーランドで感じた事。自由について。


ずっと微熱を出し、ぼよよん~としていた私でしたが、
大会後半に少し調子を取り戻し、夜遅くにホテルのラウンジに
一人こっそり行ったんですね。

そこには、大きなスクリーンにサッカーワールドカップの試合が映し出されていました。
数人がビールを片手にそのスクリーンに見入っていました。
ポーランドの地元の方々で、大会スタッフでしょうか。

私はカウンターへ行き、ポーリッシュビールを注文しました。
すごく冷えていて苦味が利いていて美味しい。

カウンターのボーイは、下手な英語で色々聞いてきます。
私も更に下手な英語で答えます。

「ポーランドはどうですか」
「楽しんでいますか」
「魚は釣れましたか」
「ビールは美味しいですか」

私の答えを心配そうに待ちます。

「グレイト!」

彼は、胸を撫で下ろす様にホッとし、喜んでいました。


スクリーン前の席に移りビールを飲んでいると、
ジモティーが私のテーブルに何人か集まってきて、
一緒にサッカーを観戦します。

下手な英語でボソボソと話します。
あまり意味は通じていませんが、会話の最後は、
お互いニカッと笑い収まります。

何かを伝えようとしていたのは分かります。
その意味も分かった気がします。

ポーランドの地元の人達の中で、日本人の私が一人。
一番自由を感じた瞬間でした。

どこか知らない土地で迷子になってしまった感覚。
観光などではまず訪れないであろうポーランドの片田舎。

ゼロに近い感覚。
余分なものが何もない感覚。
私がどこの誰であるか、まったく関係ない世界。




■ワールドワイドでグローバル


本当の国際感覚、グローバルな視点というのは、
海外に出て行ってすごいすごいと言うだけでなく、
日本の良さ悪さを客観的に見ることにある気がしますね。


世界中のフライフィッシャーマンが日本に来た時に、
どれだけのおもてなしが出来るか。
美しい川に案内出来るか。
美しい山女や岩魚を紹介できるか。釣ってもらえるか。


日本は美しい国だと、思われたくないですか。
日本の山女はビューティフルだと、言ってもらいたくないですか。
日本の料理は美味しいと満足してもらいたくないですか。
(蕎麦やうどん、寿司に天ぷら。すき焼きに味噌汁。)


日本の川は透明だ。美しいと思われたいですよね。
日本人の精神はすばらしいと。
日本人には誇り高き志があると。


しかし、実際はどうなんでしょうね・・・。



あなたが、あなたの良く行く川へ、
海外からのお客さんを案内するとすれば、
どう感じどう考えるか。どう行動を取り、
どう日本を紹介するか。

一度シミュレーションしてみるのも面白いと思います。
このような観点を加えることによって、
いつもの景色も違って見えてくるものです。


私は、日本はいまいちだ。
とは、絶対思われたくない。
最高のひと時をプレゼントしたい。
そう思います。

そして、こういう感覚こそが正しいグローバルな精神だと思うのですが・・。


あなたはどう考えますか。




■キャスティングワンポイントレッスン


・ロッドを軽~く握る。

ほとんどの人がロッドを握る力が強いです。
いや、俺は大丈夫だ!という人もおそらく強く握っています。
(私も含め、経験から十中八九は当てはまります)


飛ばそうとする意識やうまくキャストしたいプレッシャーから、
構えた時点で力が入ってしまっています。

ロッドグリップに力を入れるタイミングはロッドをストップさせるその瞬間です。
最初から力が入ってしまっては、キャスティングはうまく機能しません。


・例えるならハンマー。

例えるなら、ロッドと同じくらいの重さの軽めのハンマー。
このハンマーを目の前の板に刺さっている釘を正確に打つために構えてみて下さい。

実際にハンマーを持たなくてもいいので、
ちょうど目の高さにある釘を打つために構えてみて下さい。

2~3度シャドーで打ってみて下さい。
そしてその時の握っている力の配分を確認して下さい。

構えた時点で力が入っている人はほとんどいないでしょう。
ハンマーが落ちないくらいに軽く握っているはずです。
そして、釘にヒットさせる瞬間にグッとハンマーを握り、
そこにパワーを集中させていることが分かると思います。

この力配分こそが、フライキャスティングの力配分です。

ハンマーをヒットさせる瞬間に力入れる。
ロッドを止める瞬間に力を入れる。

この感覚です。
ぜひ、試してみて下さい。



※もう少し小難しく言えば、ロッドを止める瞬間はビシッと止めるのですが、
そこにスムーズさや滑らかさもを加味してみて下さい。

あまりに急激なストップは、テーリングやライントラブルの原因にもなりますし、
ループも乱れてしまいます。

「滑らかさと共にパシッと止める。」

何だか混乱するような表現ですが、
要は、丁重さやデリケートさが大切なんですね。

私自身もこのことは、永遠の課題です。




・フライキャスティングは、
青い空に絵を描くようなアート感がありますよね。
一筆書きにも似ています。

青い空にオレンジやイエローのラインが舞う。

その空間をデザインしているし、その時をデザインしている。
更にはキャスティングをすることで、心にも優れたデザインを残しているのです。



sho-bu


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【追記】


・関わるということ(釣りとは直接関係ありませんが・・)


無関心というのは、実はそれだけで罪なのかもしれない。と、ここ数ヶ月で感じました。
例えば、道端でお年寄りが困っている時に無関心なのはまずいですよね。


自然環境に無関心。
日本の将来に無関心。
近所に無関心。
他人がどうなろうと無関心。
身内さえ無関心。
わくわくする事にも無関心。
よって、無関心であることにも、無関心。

そんな薄~い関係がじわじわ広がっている気がする。

積極的に関わっていくことがすごく大事なのではないか、そう感じましたね。

私で言えば、
釣り人的には例えばやん場ダムのことや身近な河川環境や山林などですね。
環境問題も不思議なことが多いです。


環境問題の一つの対応策として、
ゴミの分別とリサイクルがありますが、
ゴミを分別することによるコストの増大(税金)と、
その逆にリサイクルされるものの少なさは、
明らかに環境問題とは別の意思が働いている。


簡単にいうと、今のゴミ分別は無意味どころが経済的にも環境的にもマイナスなのである。
という、説があるが、かなり信憑性は高いと思っている。


一昔前に騒がれたダイオキシンは、
いまでは、さほど有毒ではないという認識になり、既に過去のものになっている。



一個人としては、
身近な身の回りのことは元より、現在の日本の状況、世界との繋がり。
今、大きく時代は変化し続けていますが、その先に何を見るのか。


ただ、関心を寄せればそれでいいと言う訳ではない。
そこに積極性がないと、ほぼ意味のないものとしてその意思は風化する。

知っていると言うだけで、消極的。
知っていると言うだけで、満足する。

そういう人間が多い。
知らずのうちに、私も流される。


人間性が本当に出るのは、有事の時。
何もない時は、どうとでも取り繕える。


釣りは、自分をフラットにする手段。
リセットし余分な観念を取り除き、出来るだけゼロの地点に自分を戻す。
きれいさっぱり浄化したら、冷静な判断を取り戻せる。


感情を逆なでする出来事がTVから発信され続けるが、



「study to be quiet」

「静かなる事を学べ」

   by アイザック・ウォルトン



この英知を知る釣り人は、
翻弄されることなく自身のミッションを実践できるあろう。


積極的に関わってはいくが、心はいつも静寂のときの中。

こういうのって、カッコいいなと思う訳です。


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【編集後記】


・FFFのワークショップは、
インストラクターやこれからインストラクターを
目指す人達の為に企画されたものだそうです。
更なる高みを目指しているキャスティングバムの方々が集合すると思います。


今年のマスター試験にはエントリーが遅すぎて間に合いませんでした。
来年こそは、準備万全で参加したいところです。



・WFFJは、チームジャパンを組織する母体の団体です。
実はこのクラブは世界中の数多くのフライフィッシャーと交流があります。
メディアではほとんど紹介されていない世界観や情報が手に入る場所でもあります。

世界規模の釣り大会にも参戦していますが、ある意味目の色変えて釣りを競うわけで、
色んなことで大小様々な問題、課題、そして矛盾も多いのです。

で、
そこが面白い訳です。




では、今号はこの辺で。

より良きフィッシングを!



■ご意見、ご感想お待ちしております。


「もっと、こういった情報を発信して欲しい」とか、
「こういう商品情報を知らないか」とか、
「こういう事で悩んでいるんだけど、どうにかならないか」とか、
「こうなりたいんだけど、上手くいかない」とか、
「自分の意見をメルマガに載せてくれないか」とか、
「キャスティングを教えてくれないか」とか、
「一緒に釣りに行って教えてくれないか」とか、
「一緒に釣りに行って教えてあげるよ」とか、

何でも結構ですので、限りなくお気軽に連絡下さい。
よろしくどうぞ!

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