【フライフィッシング進化論】 バックナンバー一覧
タイトル | :釣り人がたどる3つの段階 |
配信日時 | :2024/05/19(日) 06:00 |
本文:
『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり これに勝るものはなし』 『説教する人、物書く人、専制する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、 いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』 By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」 ----------------------------------------------------------- 大井です。 今日は、 フライフィッシングに対する一つの言説を紹介します。 誰もが心の片隅でおぼろげながらにも浮かんでくることですが、 誰もがここまで真剣には考えない。 あなたの釣りに照らし合わせて読んでみてください。 〜〜〜 「釣り人が辿る3つの段階」 フライフィッシャーマンは、3つの段階をたどる。 このスポーツに本気で取り組めば必ずそうなる。 1、沢山の魚を釣るだけ時期 2、大物を追求する時期 3、最も難しくスマートな魚だけを追い釣ることが出来る資格をもつ時期 私はこの3つの過程を文字どおり本気で信じている。 しかし、本当の意味で何パーセントの釣り人が3の段階まで 行くかは知らない。 私が考えているのはもっとも難しい魚を楽しむ釣りだ。 しかし、1の段階、2の段階に留まる釣り人がほとんどだろう。 最終的には、釣り人がライズする魚を見てそれに対する 釣り方を考え、どの道をたどるかで大きく変わってくると思う。 私にとってフライフィッシングとは、 誰かがこう言ったから、ある有名な釣り人がこうだから そうあらねばならないということではない。 自然と流れ、そして魚を含めてのエコシステムの中で自分で理解し、 「こういう事実があるから、こうなるのが当然だ」 と論理的に納得できる結果を見つめることが現在の私の考え方だ。 アルコーチ エキスパートのフライフィッシング(山岸行輝)より (アルコーチ=コンパラダンの発案者) ーーーー 実際、 私が初心者を脱した頃から薄々感じ考えてきたことでもあり、 アルコーチの言説には、大いに感じ入ったのです。 確かにその通りだなと。 ・・・なのですが、 一方で私は、この3つの段階ではまだ足らないのではないかと、 ずいぶん前からそう思っていました。 足らないというよりは、疑問があった。 そもそも、 最も難しくスマートな魚とは、どういった魚なのか? そんな魚を探すことがそもそも難しいのではないか。 日本では、最も難しくスマートな魚を定義するには、 土地が狭すぎる。 ただただ、大物がライズするのを待つだけの釣りは、 私はスマートとは思えない。 北海道でも、かなりの土地勘が必要だろう。 環境に大きく左右される考え方だ。 その方向性より、 釣りそのものを、再定義できないか。 釣り方やその考え方をもっとスマートにできないか? と。 もっと釣りをエレガントに出来ないかと?笑 この挑戦の方がはるかに難易度は高く、 しかし、可能性に溢れている気がしたのだ。 特に日本では。 そう思ってきた。 何より、 こういうことを考える釣り人はまったく知らないし、 誰もやっていない事をやるのは、チャレンジングで興奮する。 誰かの道をなぞることほどツマラナイことはない。 反フライフィッシング・・的な釣り。 ドライやニンフやウエットの釣りを、 根底から考え直してみる。 再定義してみる。 そうして形になっていったのが、 イマージェントハンティングであると、 今はそう言えます、ほんとに。 つまりは、第4の段階があるということです。 もしくは、第3の段階には別の方向性があるということです。 私の中では。 最もスマートな釣りをする。 最もスマートな魚を釣るのではない。 最もスマートな釣りをするのである。 ちなみに、私の中でスマートとは、 膨大な試行錯誤の末にたどり着いた「シンプルな形」であり、 無駄を省いた単純さ、原型。 単純ではないシンプルさ、と言ってもいい。 この意味で、 私は、アルコーチを超えただろう。 そう言いたい。 こうゆうこと言うと、 先人に敬意がねーとほざく奴がたまにいますが、 そんな思考だからいつまでたっても 自由になれないんだと、そう思います。 本当の敬意というものは、 伝説や伝統に挑戦し、乗り越えようとする意志の中にある。 本当の敬意というものはね。 踏まえて乗り越える。 あんたの言うことも分かるけど、それを越えていく、とね。 これが、正しい。 例えばフライフィッシングなら、 ソーヤーも、リッツも、ウォルトンも、アルコーチも、 草葉の陰で嘆いていますよ。 いつまで、俺たちのおこぼれで生きているんだと。 俺はそんなに偉くね~ぞと。 俺たちを乗り越えろと。 そう思いませんか? 誤解のないように言っておきますと、 もちろん、「新しい感性」を多くの人にシェアーしていく、 そういう仕事はそういう仕事の意味があり、 価値はありますよ、当然。 フライフィッシングの場合、 イギリスやアメリカで発展してきたフライフィッシングという 新しい感性を日本に広めるという行為は必然であり、 そこに価値の高さを見いだせた時代もありました。 フライフィッシングの黎明期は特にそう。 今でもその事に高い意義を見いだせる場面もあります。 かくいう私も、ユーロニンフという釣りを、 日本で最初に広めてきましたから。 言うなれば、 彼らのおこぼれで売り上げを上げてきた訳です。 でも、正直に言うと、 私はそこには、心芯からの満足感は得られない。 自己否定がある。 いつまでもその立ち位置だけでは、 何ともツマラナイし、何より自己の創造性が、 コピーの世界で量産されていくだけ、 という危機感があるんですよね、 私の中では。 自己疎外 自己放棄 私は誰?ここはどこ? に陥りかねない。 (本音としては、 ユーロなんて冗談じゃねーぞ、 蹴とばしてやるぞ、とね。笑) ~~~ もちろん、 分かっている人間は、 分かった上で、挑戦しているとはと思いますが。 いや、やっぱりいないかな・・ こんなこと考える釣り人は。 そして現在、 更なる突破を試みた結果、 「FF虎の穴」 「賢者の釣り舎」 への扉が次々と私の前に現れたのです。 アルコーチが言うように、 結局、その人間の思考が全てなんですよ。 釣りに限らず。 音楽や芸術、ビズネスもそう。 思考が、何かの媒体を通って表出したものに過ぎない。 私は、 くどいくらいメルマガでこのことを言い続けていますが、 それほど、確信を突いた最重要事項だということです。 釣人たちよ、 気高くあれと。 そんなこんなで、 今号はこの辺で。 Tight Line! ■これを覚えないと一生後悔する釣り。 最も自由を得られる釣り。 イマージングマスター講座 http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?FF-JotatuClub (中級者の欄です) 私に何か聞いてみたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。 http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?contact フライフィッシング私的大全(もっと遠く、もっと広く!) 「Complete Angler」 http://www.flyfishing-japan.com/shop 配信解除はこちらから。 http://tinyurl.com/ygakyt9 |