【フライフィッシング進化論】 バックナンバー一覧
タイトル | :「釣りの癖」という難問 |
配信日時 | :2021/09/16(木) 06:00 |
本文:
『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり これに勝るものはなし』 『説教する人、物書く人、専制する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、 いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』 By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」 ----------------------------------------------------------- 大井です。 例えば、キャスティング。 一度染み付いたフォームや投げ方は、 そうそう治らないものです。 「癖」 こればかりは、かなりの難問です。 仮に、 自分自身でフォームや癖を分析して、 改善できたなら、それは素晴らしい能力です。 天才的と言っていいでしょう。 残念ながら、今までそういう人に出会ったことはありませんが・・。 (私を含め) 身体には、人それぞれの可動域があって、 どうしても、その範囲の中で楽に投げられるフォームを選んでしまいます。 その楽に投げられるフォームやスタンスを繰り返しているうちに、 癖として、身体に染み付いていくのです。 過去のメールで、 ほとんどの人は、自分の癖に気付いていないということを書きましたが、 まさに、私がその壁を打ち破れずにもがいていたんです。 どうしても、あと2mが飛ばせない。 シュートしようとしても、シュートにならずヘナヘナと落下するだけ。 直前のフォルスキャストはいい線いっているのに、と。 で、 一念発起して、 あるトーナメンターにアドバイスしてもらったのです。 レッスン開始直後、 「ん〜、なるほど、じゃあ、〇〇してみてください」 「そうです、もっと〇〇な感じで」 トーナメンターの方は、短く的確な言葉でアドバイスしてくれます。 そして、 その数十分後には、 見違えるほど、力強くきれいなシュートが大空を舞っていたのです。 言われてみれば、確かにそうだと納得する助言。 だが、 私は、今までまったくそのことに気付かなかった。 「こういうことか、確かにその通りだ」 「何で、今まで気づかなかったんだろう」 「本当に、俺は何も分かっていなかったんだな・・」 同じようなことをしているようで、 全く違う力配分やフォーム、スタンス。 このことに、全く気づかなかった訳です。 今思っても、驚きの経験でした。 さて、 実際、癖というやつは、体に染み付いていますからね。 染み付いた癖を矯正するのは、実際、至難の技です。 更に言えば、 人間には、思考の癖というものもあります。 「釣りと関係ないんじゃないの?」 そう思う人は、要注意。 「釣り、あまり上手くないでしょ?」 「ドキ!」 思考の癖というのは、要するに、 「いつも同じような釣りになってしまう」 このようなことです。 変化に乏しい。 2手3手あたりですぐに煮詰まる。 これ、 その時にどういう釣りをするかの思考回路が、 限定されてしまっているということです。 同じ考え方。 同じフライ。 同じキャスト。 そして、同じに釣れない。(涙) 違う方法が思いつかない。 ワンパターンを繰り返すだけ。 これが、思考の癖であり、 視野狭窄になっているということです。 この状況を打破するためには、 柔軟さやしなやかさが必要ですが、 どう柔軟性を持たせばいいかが、そもそも分からない。 要するに、 「自分を客観視する」 というのは、 我々が思っているより、 非常〜に難しいし、高度な概念なのです。 だから、 それが分かっている頭のいい人達は、 ジャンル問わず、コーチやコンサルタント、 インストラクターや先生といった存在を、自ら求めるのです。 今回の、イマージェントハンティングの概念もまったく同じことです。 気づかないままの道をうなだれてとぼとぼ行くのか、 気づきが気づきを呼ぶ進化の道を行くのか、 それは、あなた次第です。 「イマージェントハンティングメソッド」解禁 http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?FF-JotatuClub 私に何か聞いてみたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。 http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?contact フライフィッシング私的大全(もっと遠く、もっと広く!) 「Complete Angler」 http://www.flyfishing-japan.com/shop 配信解除はこちらから。 http://tinyurl.com/ygakyt9 |