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タイトル :天才釣り少年に学んだ日
配信日時 :2021/03/30(火) 06:00

本文:

『価値あるものと見なされるこの世の全ての楽しみと比べてみても魚とり
これに勝るものはなし』

『説教する人、物書く人、専制する人、戦う人。利益の為か、娯楽の為か、
いずれにしても最後の勝利者これ魚とり』
By トーマス・ダーフィー 「釣り人の歌」
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大井です。



ちょっと前のこと、

ポンド釣り場でDループ系キャストの釣り(イマージング)
練習をしていた時です。



隣からこんな声が聞こえてきた。



「水が少ないし濁っている。魚の活性はよくないな。

もう少し水が増えて透明になればいいんだけどな〜、今日は厳しいな・・」



その通りなんだよ、

と、隣を見ると釣り少年が辺りを見回している。

少年はおそらく、小学2〜3年生。




ロッドを持ったその佇まいは、

周りの大人達より、釣りの何たるかを完璧に表現していた。




釣り場に立ち、すぐさま放った言葉の分析能力の高さ、

そして、ロッドを持ち大きなラバーネットを背中のベルトに

差し込んだその出で立ち。




様になっていて、

「この少年、間違いなく釣りは上手いだろうな・・」

と、すぐさま納得させるものがあった。




少年は祖父とフライのタックルをそつなく組み、

おもむろにキャストを始めた。




大きなマーカーをつけたシステムは、なかなか投げづらい。


しかし、何というか、

キャストのしなやかさやピックアップ時の滑らかさ、

プレゼンテーションの繊細な気遣いなど、

周りの大人を超えた高いセンスを感じた。




大きなマーカーがピクピクっと動くと、

瞬時にロッドを煽り同時に左手でラインを引く。



「あ~、今、掛かりがわるかったな~」



その様が、素晴らしく絵になっていて、

これ以上ないほどの躍動した合わせであった。




「この少年、天才的な釣りの感性があるな・・」




私は、深く納得しまだ出会って数分なのに、

この少年のファンになった。



少年は、ダブルホールはまだやれていなかったが、

例えば私が教えれば、30分もしないでその動作はすぐに

習得し上手く投げられただろうと思う。




それほど、

俊敏な運動能力と状況分析、適応力に優れ、

何でもすぐに吸収してしまう可能性に満ち溢れていた。




もちろん、

祖父や大人の手ほどきで釣りを始めたんだろうが、

もうすでに、自分の頭で考え試行錯誤を継続し、

釣りの肝というか、上達するために何が必要かを、

パーフェクトに把握しているかのようだった。




「このまま育ったら、間違いなく、

トップレベルの釣りのプロやインストラクターとして、

活躍するだろうな。」




道具を売るプロとかうさんくさい人気者ではなく、

腕そのもので、周りを圧倒するぐらいの存在として。




「世界大会でも優勝できそうだな」



私は、確信に近くそう思った。




別の池で、

今度はルアーを投げ始めた。




片膝をついた姿勢で、

タイトにルアーを投げる姿も、

惚れ惚れするほどである。




シュッとロッドを振り、

飛んでいくルアーを目で追いながら、

フォロースルーを入れていく。




着水と同時に、

構え方を変え、滑らかにリールを回転させ巻き取っていく。



ところどころで、

繊細にアクションを変えていく。




私は、ルアーはやらないが、

この少年のキャスト姿を見ていると、

ルアーも面白いかもしれないな、

やってみるかな、

と言う気にさせられるのだ。

(こんなことは初めてである)



これは凄いパフォーマンスである。

私をこんな気にさせる少年は他と何が違うのか。




周りのヒップポッパー崩れの

ルアーの若者たちが束になっても叶わないだろう。



当然、少年は周りの大人たちに遠慮せず、

一番に釣っていた。




少年は他と何が違うのか?

何を持っているのか?

何を考えているのか?

私は思考を巡らせた。

何が違うのか?




あなたに分かるだろうか、何が違いを分けるのかを。



おそらく、

釣りに限らず、どんな分野でもその才能を発揮していける基盤はある。

頭の固い大人たちがこの少年の才能を潰さなければ。




そう、

周りにの大人は少年の可能性に本当の意味で気付いていないかも知れない。

世間の常識に当てはめ少年をジャッジするかも知れない。



そのことが、

芽を摘むということだとボンクラな大人たちは気付かない。

そうならないで欲しい。




今のままで、のびのびとその感性を開花させていって欲しい。

そう感じせざるを得ない出会いだった。



そして、

このことは、

いい年こいた我々にもそのまま当てはまる環境要素だと、

私は思う。




その日、何十人といた釣り人の中で、

このことに気付いた人間は、私一人だっただろう、たぶん。



実はここに、大きな違いが潜んでいるかも知れない。




釣りが上手くなる本当の要素は何か?


あなたにも考えてもらいたい。






ではまた。



Tight Line !







「当然、少年に負けるわけにはいかないニンフィング&

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俺たちは、まだまだ挑戦者だ。











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■伝えたいこと

本当は・・
私たちはもっともっと本来の自分の求めているライフスタイルを実現するべきなんです。
そのことが、生きる意味だとも思います。

少しだけ今までより半歩前へ踏み出すだけで、
それは実現へと向うのは分かっているのに、何となくやらないでいるだけです。

フライフィッシングをライフスタイルの中に取り入れましょう。
沢山の喜びと癒しと学びを、得ることができるでしょう。

あなたの人生を、自身の手で心地よく作り上げていくには、
フライフィッシングというスタイルはとても素晴らしい選択の一つであることは、間違いありません。

そのことを、伝えていきたいのです。
フライフィッシングのイデア(理想、哲学)を表現していきたいのです。



【フライフィッシング イデア】

「芸術であり、スポーツであり、哲学であり、ハンティングであり、祈りである」











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